３、女だよ ページ4
上「あ！さっきのお兄さんじゃん！」
その声で一気に注目された。
(気まず)
上「俺さ、最寄り駅でお兄さん見てさ！同じクラスだったな！
俺上鳴電気！よろしく！」
えっと、こういうときはどうしたらいいもんか。
まず私も自己紹介するべき？
それとも女であることを明かすべき？
『あ、ど、ども…』
……………やった。詰んだ。しくった！
なにが、あ、ど、ども…だよ！も〜何やってんの私！
ハイ！これで高校も1年生で友達0！
お母さんから忠告受けてたのに！
私は、今後関わらないだろうと思う人とは初対面でも話せる。
なんか気の触ることを言ってしまっても今後関わることがないから。
でも、学校の人やご近所さんにはなぜか緊張して、うまく話せなくなる。
だから、小中、1年生のときは友達0。２年くらいから、だんだん話せて、
ずっとボッチってことはなかったけど、
今回のことで友達0は目に見えた。
悲し。
ほら、わけわかんないこと言ったから電気君も固まっちゃってるじゃん！
仕方ない。ここはもう無視して席につこう。
上「なんだよ、お姉さん達とは楽しそうに話してたのに〜！」
席についた私にまだ話しかけてくる電気君。
あれ、まだ話しかけてくるんだ。
「お前ら同中？なんの話してんだよ！俺、切島鋭児郎！よろしくな！」
上「ちげーよ？さっき駅で見かけたんだよ！俺上鳴電気！よろしく！」
切「そうだったんだな！」
上「ってか聞いて！こいつハンカチ拾ってやった人にナンパされてたんだせ！」
それでよぉ〜そんときの対応がさ〜、と私について鋭児郎君に話始めた。
なぜ？
切「マジかよ！カッケー！お前、名前は？」
ニカｯと効果音が付きそうなほど眩しい笑顔で、話しかけてきた。
2人が話してる感じを見て思った。いい人達だ！
そしてここはヒーロー科。
私が検討違いなことを言っても許してくれるだろう！
そう願って、あくまで普通に話そうと思う。
『光熱A。よろしく。』
切「へぇ〜！なんか女みてぇーな名前してんな、」
『まぁ女だし』
「「………………………え？」」
同じタイミングでお互いの顔をみて、同じタイミングで同じ言葉を発した2人。
仲良しかよ。
『あんたら、勘違いしてたよな。私女だよ？』
「「えええええぇぇぇぇぇ！」」
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年7月8日 0時
