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準決勝。
爆「おい男もどき、」
『……。』
爆「おい返事しろや！」
『名前。』
入場後、プレゼントマイク先生の合図待ちの今。
切れ散らかして一周回ってただ睨んでくる勝己君。
いや、怖い！
いつも通りブチギレられたほうがまだまし！
バチクソ怖ぇ。
だがしかし、ヴィランと対峙したとき、怖いからとビビり散らかしてたらヒーローとして、示しがつかない。
ここは、対ヴィラン想定の実践だとでも思っておこう。
爆「ﾁｯ、A。テメェ障害物競走のときに手ぇ抜きやがっただろ」
『……、
え？』
爆「クソモブとの一回戦。上空に飛ぶスピードより、障害物競走のスピードのほうが遅かっただろ」
『あ、……。』
心当たりしかなかった。
別に他の人たちを嘲笑ってたわけじゃない。
勝負事で手を抜かれるのが腹立つことだってわかってる。(昔兄にされた。)
踏陰君のときも、自己PRの場だとか考えて、
今までやったことのない太陽を作ったりして。、
超失礼だ。
『ごめんなさい。勝己君。』
深々と頭を下げる。
『そうだよね、手を抜かれるのって超ムカつくよね。ごめん。』
丁度なった合図に二人共構えるだけだった。
私は勝己君の速攻が来ると思っていた。
でも来ないで構えた。
ということは、勝己君は私が飛ぶと予想していたのか？
考えを巡らせていると、勝己君が動き出した。
瞬間、私もプラズマで球体を作り、投げる。
これはさっき、踏陰君から頂いたアイディアだ。
初めて見せた技に、喜んでる表情が隠せてないぞ。
正直厄介な相手ほど、飛んで対応したほうが簡単。
でも、勝己君は飛べる。
私より調節が難しいとほ思うが。
しかも飛びながらなら攻撃はむずい。
…。
！
そうじゃん！飛んじゃえばこっちが有利じゃん！
気づくのにだいぶ時間が立ってしまったが気づいたのでいいだろう！
気づいたらすぐさま行動に移す。
障害物競走の時よりも、優雅君との試合の時よりも、もっともっと速く上空へ飛ぶ。
瞬時に反応して、勝己君も飛んだ。
しかし、自分が不利になることを悟ったのか、地面に戻っていく。
対して私は上空へ上がりながら太陽を作っていた。
さっき初めてしたことなので、作るのには時間がかかる。
さっきより、より熱くて、より眩しく、より大きいものなら尚更。
両手で高く作り上げた太陽を思いっきり地面に投げた。
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年7月8日 0時
