38、 ページ40
鋭児郎が環をかばう形で立ち、2弾目を弾く。
切「捕らえます！！」
「なんやこのポンコツ！」
天「思ったより痛くない…」
切「先輩大丈夫なんスか！？かっけえ！」
「どけや！」
天「タコで捕まえる！(発動できない！？)」
切「待て！」
『鋭児郎！』
フ「待て！早まんな！下手に追うと噛まれるぞ！
サンイーター無事ならここ任すぞ！すぐに他のヒーローが来る！協力しろ！
ガンソードちゃん行くで！」
天「無事だけど個性が発動しない！」
フ「イレイザーでもおんのか！？」
『ファット！ここは私が付きます！鋭児郎を追って！！』
フ「頼んだでぇ〜！！」
ファットに沈み気絶した輩を寝かせ、私のバリア内に閉じ込める。
出ようもんなら大火傷だ、
「おい姉ちゃんなにしたんや！」
中のヴィランが目覚めたのだろうか、声を荒げていってきた。
『個性のバリア、出てもいいけど、ただじゃ済まないわよ？』
それから黙りこくるヴィラン。
諦めたか、
『皆さん！危ないですから、バリアには近づかないでください！』
一言残し、すぐ近くにいる環に寄る。
『環！体調は？個性がでないの？』
天「あぁ、体調が悪いとかはない。
でも、個性が出せない…」
個性が、でない？ブーストならわかるけど、出さなくする薬？
なにそれ、初めて聞く、なに？なんで？なんで環？
あのとき私が環より早くヴィランを捕まえてたら良かったの？
ｷﾞｭ
天「A、俺は大丈夫。Aのせいじゃない、だからそんな顔をしないでくれ」
ｷﾞｭーと抱きしめてくれる。
普段なら嫌がる環。
情けない。環の方が不安だろうに。
『ありがとう環。』
環の、背中に腕を回す。
より一層強く抱きしめられた。
環も不安だよな、
『大丈夫、大丈夫、大丈夫、』
いつしか、蛍にもしたように、
自分自身に言い聞かせるよう何度も何度も、その言葉を放つ。
しばらくして、どちらからともなく別れた。
それからまたしばらくして、警察がやってきた。
身柄を引き渡し、状況説明、現場整理を行った。
丁度、終わる頃にボロボロの鋭児郎とヴィランを捕えたファットが帰ってきた。
『鋭児郎！ボロボロじゃん！』
フ「レッドライオットくんお手柄やったで！」
『えぇ〜！見たかった！』
切「最後のファットがいなかったらやばかったっす」
『いやでも凄い！！よく頑張った！』
頭を撫でてやると頬を赤らめる。
初心め。
こっちまで恥ずかしくなるじゃないか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉央 | 作成日時：2023年5月7日 10時
