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『ただいま』
私は弟(中3)と２人暮らしだ。
私の両親は中２のとき、ヴィランによって殺された。
夏休み。家族でデパートに来ていた。とてもとても楽しかった。
田舎に住んでいた私達にとってデパートは年に２回行ければいい所だ。
久々のデパートからの帰り道。車に戻る途中で
事件は起こった。
刃物を持ったヴィランが現れたのだ。
母は私を、父は弟を、ヴィランに背を向ける形で覆いかぶさり守った。
ヒーローが来た頃には父も母も背中をこれでもかという程
さされていた。
小５の弟はあまりの出来事に耐えきれず気絶した。
当時の私は なぜ守れなかったのか と悔いていた。
今考えれば人を守る方法を知らない、学んでいない、中学２年の少女は
守れず当然だ。
それでも当時の私は 何の為の個性だ と嘆いていた。
私の個性は強い。
母は言った。
「人を守る為の個性。決して人を傷つけてはダメよ。」
母と父からもらった個性。
人を守る為の個性。
今年で3年目。今年で卒業。
プロヒーローになったらなかなか皆と会えなくなる。
『寂しくなるな。』
蛍「おかえり！ねぇちゃん」
今笑顔で迎えてくれたのは私の弟、蛍だ。
あれからずっと2人で暮らしている。
お金は父と母の遺産と貯金がありえんくらい残ってたから
困らなかった。でも、さすがにそろそろ尽きてしまう。
だが私が卒業すればガッポガッポ入って来るだろうし、
インターンで少しずつ稼いでいるから安心だ。
お金のことは置いておいて蛍の話をしよう。
蛍は可愛い。そこらのモデルより可愛い。←ただのブラコン
蛍は料理も上手い。私と当番制の為中学入学前からしている。
まぁ〜美味い。
顔は美系だ。
身長はまだ165だが、男の子だからこれからもっと伸びるだろう。
蛍「ねぇちゃん？」
気づかないうちに頭を撫でていた。我ながら重症だと思う。
『ごめん、お腹すいたよね。すぐ作るから待っててね！』
蛍「ねぇちゃん、聞いて驚け！ もう、作ってあります！」
よく見れば制服にエプロンをつけている蛍。可愛い。
机を見れば美味しそうなオムライス。私の大好物だ。
『おいしそーーー！ありがとう！』
と抱きつけば、顔を赤くしながらも、受け入れてくれる。可愛い。
蛍「俺もう、そんな歳じゃないよねぇちゃん」
かわいい
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年5月7日 10時
