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夏休み。
とうとう夏休みがやってきた。
そう、稼ぎどきである。
ほぼ毎日事務所へ通う。案外楽しいものだ。
夏休み始まってすぐ1日だけ休みを頂いた。
蛍とプールに行くためだ。
楽しすぎて、蛍が可愛すぎて、1度溺れかけたが蛍が助けてくれた。
『ヒ、ヒーロー♡』ﾄｭｸﾝ
と、両手を胸の前で組み頬を赤らめて言ったら爆笑された。
蛍が可愛かったので何も言わない。勝己だったら殴りかかってたが。
そんな楽しい日の余韻にも浸れず、次の日も、またその次の日もヒーロー活動。
先程案外楽しいものだ。と言ったがもちろん楽しいだけではない。
きついことの方が多い。
でも、ベストジーニストと他のSK達と仲がいいし、
何より蛍も癒やしてくれるから、日々頑張れる。
そんな日常のなか、
事件が起きた。
prrrrrrrrprrrrrrrr
事務所に響く電話の音。
べ「はいベストジーニスト事務所です。」
ベストジーニストが電話に出たが、顔が曇る。
べ「今すぐ向かいます。」
『ベストジーニスト？』
そこで知らされた。
1年生が合宿時にヴィランの襲撃を受けたことを。
そして、勝己が誘拐それたことも。
べ「いいか、A。私は今から会議に向かう。事務所を頼んだぞ。」
正直私は他のSK達よりも戦闘において強いと思う。
とっさの判断力も、対応力も私の方が優れていると思う。
ベストジーニストの信頼も得ていると自信を持って言える。
だが今回の「事務所を頼んだぞ。」は信頼じゃない。
私が取り乱して突っ走らないようにするためのストッパー。
『Sure。ベストジーニスト。』
その日のうちにベストジーニストが帰ってくることはなく。
べ「いつもの時間になったら終わっていい。戸締まりを頼んだ。」
電話で伝えられた。
自分が学生であることがとても悔しく惨めだと感じた。
帰宅後。
蛍も勝己を心配していた。
蛍に、なにより自分自身に言い聞かせるように「大丈夫、大丈夫」と繰り返していた。
、
翌日。
重い足取りで事務所に向かう。
朝礼で昨日の会議についての話があった。
べ「昨日の緊急会議について話す。爆豪勝己の救出を最優先とした、ヴィラン連合制圧ミッションを行う。」
その言葉に続けて、
2箇所に分かれて行うこと。
我々は脳無の製造場所の制圧担当。
決行日。
SK達の担当場所。
べ「それでたA。君も来い。」
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作者名：莉央 | 作成日時：2023年5月7日 10時
