気付いてパイ・プピス ページ41
ヒソカさんの家を出て自傷した時に見た夢。そこにこの子は出てきていた。
はっきりと思い出して見つめると、マチさんが目を伏せる
「保護施設の職員だって。流星街にいる身寄りのない子供を保護するプロジェクトに関わってるって言ってた」
施設の、職員。言葉が脳を通って、記憶の糸をほどいていく
 ̄ ̄
目の前が、黄砂とスモッグで霞んでいる
私は近づく人影に息を吸って呼吸を整える
正面に立った彼女は、私のネームプレートを見て何かを悟ったようだ
「あんた、どこの職員?ここには児童擁護施設なんてないけど」
『Aです。王都郊外の保護施設から来ました』
冷たい視線の中に見える少しの希望。
もう、何度も見てきた
「丁度今、戦争で逃げてきた子達があたし達の縄張りにいるの。助けてくれるんでしょ?」
 ̄ ̄
頭に子供達の映像が鮮明に流れてくる。記憶のコアを、見つけたみたいだ。
 ̄ ̄
『こんにちは、今日から君達の先生の代わりになるA=ルノーシャンです。』
痩せた子供たち。笑顔を作ると、誰かが失笑する
「先生とか、要らねえんだよ」
『生きる術も、生きる理由も、何を食べたら良いのかも教えます。』
言い方が悪いのかもしれない
『私も先生って言葉嫌いだし、ボキャブラリーがある仲間だと思ってほしいかな』
子供の前では、嘘は通じない。
「仲間だったら、ボスは俺だ」
先程声を荒らげた男の子が私を見据える
「ねぇ、お姉さん。私達、五日は何も食べてない……」
男の子の後ろから更に小柄な女の子がこちらを覗いて声を出す
『食料は、沢山持ってきたよ!大丈夫、皆助かるし、見捨てたりしない。』
 ̄ ̄
少し背の高くて、大人びたボスがブラッド。いつも横にいたのは、クレア。
『あの子達に会わないと』
子供たちが居たのは、中心部。近くに居るかもしれない
「うん、そのために待ってた。」
マチが頷いて私の手を引く。
この子は、私の流星街で初めて出来た友人。
確かな記憶が私を優しく暖める
『マチ達は、あの時から幻影旅団だったの?』
「まぁね。それは貴女も知ってたはずだけど」
切れ長の大きな瞳と、高い鼻。美少女なのに、纏う雰囲気は棘があって厳しい。
「全く。何も知りませんみたいな顔して踊るから僕かなりショックだったんだよ?」
『ごめんなさい、シャルナークさん』
正直にいってまだこの人との記憶は思い出せていない
少しずつ、記憶が埋まっていくような感覚になぜか寒気が走った
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shela(プロフ) - たぬぽこ//tanupokoさん» コメントありがとうございます!女神のようなお言葉に天使と見間違いました、はい。キャラの性格にはこだわりがあったので好きと言ってもらえてもう嬉しくて、、!ちょっとこれから喜びの舞で町内回ってこようと思います!夜中徘徊している人がいたら私です (2019年3月1日 23時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - コメント失礼します!所々の言葉遣いが面白くって面白くって(笑) 思わず時間を忘れて読み込んでしまいました。主人公のキャラが好きでこれからどう立ち回っていくのか楽しみで仕方ありません! (2019年3月1日 21時) (レス) id: c2eb6ebcf4 (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - るみさん» コメント、ご指摘わざわざありがとうございます!読みやすいと言ってもらえて嬉しさのあまり現在進行形で口から心臓が飛び出しました、、台詞の部分至急修正します!m(_ _)m (2019年2月13日 16時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
るみ - ページ23 ゴトーさんのセリフが夢主のセリフになってますよ!読みやすくて、一気に読んでしまいました、笑 (2019年2月13日 12時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - ヒナさん» なんとありがたいお言葉を!嬉しすぎてもうヒナさんに足を向けて寝れないくらいです!!寝ません!ありがとうございますm(_ _)m頑張ります! (2019年1月7日 6時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shela | 作成日時:2018年12月31日 16時