教会の鐘が鳴ったら ページ39
『大まかな整理はつきましたが……』
まだ、分からないことがある。もう少しで、何かが繋がる気がする
「さっきの要塞だけど。数年前に事件があったの、知ってる?」
運転席のイルミさんが首を軽く傾ける
『分かりません。記憶から抜けているようです』
「臓器売買大量虐殺事件。流星街で起きてるから事件にもなれないけどね」
臓器売買。スラムではよくある話だけど、なぜ軍事要塞でそんな事件が起きたのだろうか
「世界にいる体の弱い貴族の子供のための臓器提供。」
『そしたらそれって……』
イルミさんが村についてから何か様子がおかしかったのは、その事実で何かの納得がいったから
『軍事要塞、戦争孤児、記憶喪失、流星街。臓器売買』
少しだけ、私の頭に情報が流れ込む
軍事要塞に押し掛ける銃器を持った大量の人。
灰色の部屋。遊び道具。
「おい、大丈夫か?」
肩に手を置いて呼び掛けるゴトーさんをはっきりと見る
『私は、ここで生まれた訳でも、孤児だった訳でもありません』
夢に出てきたいくつもの要素が証明している。履歴書の不審な点、私の本当の職業は会社員ではない
『物事を全て纏めるには、私が大人であったという条件と、何かの仕事があったという条件が必要です』
「ここに仕事がある人間はそうそういないだろう。普通に考えて、Aは孤児の一人じゃないのか?」
それではおかしな部分が出てきてしまう。違法売人でも孤児でもなく、もっとぴったりの答えがかるはずだ。
私を見つめて、困惑するようにゴトーさんがため息をつく
『軍事要塞で、大勢の人が押し寄せる幻覚を見ました。イルミさんの言う事件のことだと思います。重なって、よく夢で見ていた少年も見えたんです。私は事件が起こった現場にいて、実際に虐殺があったんです。おかしいと思いませんか?』
本来だったら、子供は臓器を抜かれて殺されるのに。
『私は生きています。そしてあったはずの記憶を失っています。それどころか、夢に出てくる通りならもう一つ、普通のサラリーマン。一般人の記憶も混在しているんです』
誰が記憶を抜いたのか?
『私のことを見たことがある。という人がいました。しかし彼は私の名前を聞いて、怯み何かに驚いているようでした。おかしいですよね、私名前の記憶は初めからあったんです。その反応はまるで、』
死んだ誰かが甦って現れた。
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shela(プロフ) - たぬぽこ//tanupokoさん» コメントありがとうございます!女神のようなお言葉に天使と見間違いました、はい。キャラの性格にはこだわりがあったので好きと言ってもらえてもう嬉しくて、、!ちょっとこれから喜びの舞で町内回ってこようと思います!夜中徘徊している人がいたら私です (2019年3月1日 23時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - コメント失礼します!所々の言葉遣いが面白くって面白くって(笑) 思わず時間を忘れて読み込んでしまいました。主人公のキャラが好きでこれからどう立ち回っていくのか楽しみで仕方ありません! (2019年3月1日 21時) (レス) id: c2eb6ebcf4 (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - るみさん» コメント、ご指摘わざわざありがとうございます!読みやすいと言ってもらえて嬉しさのあまり現在進行形で口から心臓が飛び出しました、、台詞の部分至急修正します!m(_ _)m (2019年2月13日 16時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
るみ - ページ23 ゴトーさんのセリフが夢主のセリフになってますよ!読みやすくて、一気に読んでしまいました、笑 (2019年2月13日 12時) (レス) id: 07b463bee0 (このIDを非表示/違反報告)
shela(プロフ) - ヒナさん» なんとありがたいお言葉を!嬉しすぎてもうヒナさんに足を向けて寝れないくらいです!!寝ません!ありがとうございますm(_ _)m頑張ります! (2019年1月7日 6時) (レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shela | 作成日時:2018年12月31日 16時