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「ねぇルシファー」
「どうした」
「君はかつて、自分に協力するなら私が望む物をくれると言ったね」
「随分飛躍しているな。物にもよるが、手の届くだろう範囲の物であればな」
「この空を管理する、美しい空を維持するものが欲しい。取りあえず二つ欲しい」
「二つか」
「うん」
朝と夜を渡したい。
そう言った私に、彼が「また意味の分からん発言を……お前はいつもそうだ」などとぼやく。
「空を管理する……か……」
「何か良い考えでもあるのかい?……と言うか、その反応からするとありそうだね。確信は?」
「謙虚に99.9%としておこう」
「ふふふ、謙虚ね、謙虚。君には絶対似合わない言葉だよ」
勿論、私にも似合わないがね。
「そろそろ戻るぞ」
赤が、黒へと染まっていく。そんな空を見て、彼が言った。
その言葉に何も言わず立ち上がり、彼のローブを掴んだ。
「ねぇルシファー、二体の内の一つは君に作ってほしい。もう一つは私が考える」
「分かった」
「私の方はね、今し方の空の色にしようと思うよ。赤と黒と紫色が似合うやつ」
「そうか」
「うん」
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アキ(プロフ) - リクエストに応えていただきありがとうございます!更新されてるのをみてすぐ飛んできました!これからも楽しみにゆっくりと読ませていただきます! (2021年11月25日 6時) (レス) @page20 id: aa044e7ab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*Reno | 作成日時:2020年10月5日 5時