黎明の手記

手紙／現パロ ページ11

｢お、届いてる｣
　
やぁ皆、私だ。
誰だお前などとは言わないでくれたまえ。

現在、私は自宅の郵便受けを開け、中に入っている一通の手紙に対し｢お、届いてる｣と声を出したところだよ。

手紙はね、真っ白な封筒の、黒と金が混じる封蝋がされた、差出人は無記入の、私宛ての手紙だ。

｢凝ってるんだか雑なんだか……｣

そんな事をぼやきながら家屋へと戻る。

ソファーに転がる癖は変わらない。リビングに置かれたソファーに寝そべって、硬く接着された封蝋を割って剥がした。

封筒の中には、これまた真っ白な便箋が入ってる。もっとも、その中は白に似つかわしい内容ではないのだが。

｢あらまぁ……｣

察している方々もいるだろうが、これの差出人はルシファーだ。

驚くような事でも無いな。

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