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「このままやり過ごせると良いね」
そんな事を話しながら周囲に気配を撒いて、人影の確認をし続ける。
「そう上手くいかんのが此処の連中だろう。特にお前の下にいる者達は」
「お?お褒め頂き光栄だよ」
「馬鹿者」
「いてッ!こら、妻の頭を叩くんじゃない」
べし、と彼の頭を叩き返す。
「はぁ……」
鬼ごっこの開始から数時間。
ずっと私を抱えっぱなしだったせいで疲れたのか、ルシファーが完全に地面に座り込んだ。
普段はふわふわとしている髪の毛も、今は、汗のせいで額や頬に張り付いている。
そもそも何故お前は抱えられているのか?と言う話だが、単純に、私より彼の方が足が速いからだ。
『貴様が捕まると俺の保身に関わる』と言われて抱えられ、その結果、私はヒギャア!と怪鳥のような声をあげる羽目になった。
「私とて自力で逃げ切れるのに」
「あの化け物共からか?」
「彼等は大丈夫だよ。どうせ『A様とご飯食べる!!』とか『A様と遊び行く!!』とかしか言わないから」
「それはそれでおかしいのでは?」
そいつらの欲はどうした?と目を開くルシファーに、さぁ?と返す。
「本人達が良いなら良いのでは?」
「まぁ、そうだな」
暑さのせいで疲れてる。
故に頭のおかしい自覚もあるし、疲れから若干テンションがおかしい自覚もまぁあった。
あと喉が渇いた。
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アキ(プロフ) - リクエストに応えていただきありがとうございます!更新されてるのをみてすぐ飛んできました!これからも楽しみにゆっくりと読ませていただきます! (2021年11月25日 6時) (レス) @page20 id: aa044e7ab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*Reno | 作成日時:2020年10月5日 5時