黎明の扉 (ページ20)

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｢結論を言うが、お前やその部下の睡眠や意識の障害は、あの獣のエネルギー不足が原因だ｣

｢体内に必要なエネルギーを最も傍にいる私達から吸い取り、その影響で、私達が眠りに落ちていたと？｣

｢理解が早くて助かる｣

楽しそうに笑うルシファー。

それがどうしても理解できぬまま、私は再び彼へと訊ねた。

｢それと今回の暴動に、何の関連性が？｣

訊ねたのは、彼の言葉で、肯定で、腹の底から嫌な予感が湧いていたから。

エネルギー不足。

つまりは元素などが足りていない。

腹が満ちれば吸収する必要はなく、私達は普通に動く。だが腹が減れば再び吸収し、私達はエネルギー不足により倒れてしまう。

与えられた食事から得るには限度があり、目に見えぬ元素は、簡単には集められない。だからあの獣は〝近場の存在から吸収する〟という手段を取ったのだ。

そんな大量の食事でさえ補充しきれないエネルギーを、手っ取り早く与える方法が一つある。

何だと思う。

簡単だよ。