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「お前はどうして此処にきた?獣の癇癪如きで怖じ気付く女でもあるまい」
再びソファーへと転がって、ルシファーは目を細めた。
心臓の付近が1cmずつ圧縮されたような気分になる。これが緊張か。
「考えるのも面倒だ」
――カンッ
武器の先で床を叩く。
「ベリアルに私を監視させ、私の睡眠や意識を妨げる獣をどこぞに退け、暴動の種を撒いて。そうして君は何がしたい?そんな事をして何になる」
理解ができない。
不機嫌さを隠さないまま口を開き、相も変わらず涼しい顔の男へと吐き捨てた。
暫し、無音の間が空く。
あまりの静けさに自分の心臓が脈打つ音が聞こえる始末。
その心音に惑わされぬよう彼の瞳を見続けていると、とうとう、諦めたようにルシファーが口を開けた。
「……お前の睡眠や意識に障害をもたらしたあの獣」
彼が、私を見る。
「何が原因であの一連の事象が起きたのか調べた。その結果、原因はあの獣だと分かった話はしたな?」
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作者名:*Reno | 作成日時:2020年4月11日 5時