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景観 ページ11

「ほら、退きたまえ」

「む……」

品のよろしい化け物の頭を抑えつけ、立ち上がる。

男は許可が出なかった事に不服そうな顔をしているが、大暴れするこいつを止められる人間が少ないのだ。仕方ない。

「皆、私は外に行ってくる」

「お一人で?」

「ああ」

「一人で大丈夫ですか?」

案ずることは無いよ、と返し、私はローブを翻す。

「お前達は出来るだけここにいるように」

「はい」

「了解しました」

「では」

扉を開ける直前、背後から「許可貰えた?」「駄目でした」「まぁ、いざとなれば全員地平に落とせばいっか」などと物騒な会話が聞こえた気がしたが…どうだろう。

外はまだ真っ暗で、ぽつぽつと存在する僅かな灯りだけが外廊下を照らしていた。

深呼吸がてらに上空を見上げる。

赤い光が通り過ぎていった。

「ミカエルか…」

昼夜問わずよく働いているものだ。

あの感じだと、ガブリエルとラファエルは使徒達を連れて何処かの島だろう。

ウリエルは……

「彼奴は…」

……多分寝てる。

真偽の程は不明だが、そんな気がする。

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作者名:*Reno | 作成日時:2020年4月11日 5時

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