閉所 ページ7
｢君の会話方法には大幅な改善を求める｣
ふん、と鼻を鳴らす私。
それを一瞥し、ルシファーは溜め息混じりに答えた。
｢前向きに検討しておこう｣
そう言って検討した事はあるのだろうか。
｢今度から、双方の報告に差が出ないようにしてくれ｣
｢それは彼奴に言え｣
｢言ってたとして、だ。彼が君以外の言うことを聞くとは思えない｣
故に君へ伝えた。
ルシファーの瞳を見ながらそう言えば、彼は黙って私を見つめ返した。
僅かに紫の混じった蒼い炎。
それが静かに揺らいでいる。
｢……どうせ君のことだ、早々なことが無ければ動かないだろう。だがこれは私の部下に関わる問題でもある。研究所の統制を私と君に分けるなら、それくらいはしてほしい｣
お互い強情だと、いつの日かベリアルに指摘されたものだ。
しかし仕方がない。
お互い譲る気など、欠片もないのだから。
｢考えておく｣
ローブまで羽織ったルシファーは静かに答え、槍を片手にゆったりと部屋から出て行く。
ドアノブに手を掛けたところでルシフェルへの伝言を頼まれたが、ベリアルにでも任せれば良いと言い捨てた。
その後ドアの外で｢夫婦喧嘩かい？｣｢煩い｣なんて会話も聞こえる程度にして。
私はベッドへと横たわりながら、胸に蓄積した疲労感を吐き出した。
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＊Reno(プロフ) - かえでさん» 面白いとのお言葉ありがとうございます。フリーダム系妻面主人公(？)をこれからもゆったりよろしくお願いいたします！ (2020年2月3日 6時) (
レス) id: e0ad1dc33e (このIDを非表示/違反報告)
かえで - すごく面白いです！主人公ちゃんがかっこいい..。続き楽しみにしてます。 (2020年1月27日 17時) (レス) id: 07d90d10b2 (このIDを非表示/違反報告)
＊Reno(プロフ) - うささん» 生存報告ありがとうございます。最近ますます寒くなってキレ散らかす頻度が高くなりました作者です…。楽しみにしていただき嬉しい限りです。ゆっくり更新ではありますが、これからもよろしくお願いします(´V`) (2019年12月26日 19時) (レス) id: e0ad1dc33e (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 更新お疲れ様です。私も寒さにキレ散らかして仕事に行ってます....。ルシファー大好き人間なので楽しみにしております。 (2019年12月26日 2時) (レス) id: ef6ea16959 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊Reno | 作成日時：2019年7月11日 2時
