Labradorite (ページ6)

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mb × sn 要素有

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ふと、目が覚めると変わらない現実を突きつけられた。

あの日、学校から帰ると家はぐちゃぐちゃで家族は全員真っ赤だった。
知らない男の人がいて、あぁ俺もやられるんだろうなと幼いながらに思った。

男の人がお前を探してる方がいるそう言ったのを最後に家での記憶は終わっている。

次に気がつくと、知らない家のベッドの上に俺はいた。
ここはどこだろうと思い、立って歩き窓際に近づき外を見ると土砂降りの雨で何も見えなかった。

ドアの開く音がして振り向くと、40歳ぐらいのおじさんがそこにいた。

「目が覚めたんだね、おいで」

知らない人に近づいてはいけませんと親に教えられていたのを思い出して、動けないでいるとその男の人が近づいてきた。

その男はいいか、俺はお前のご主人様だからこれからは俺の言うことを聞くんだよ分かったね、守れなかったらお仕置するからねとニヤニヤしながら言った。そして、俺は首輪をつけられた。

隙をついて逃げようとしたのがバレた日からは首輪に長いチェーンがついて、立って歩くことは許されなくなった。
ご飯は箸を使うことも許されず犬のように這いつくばって食べるようになった。

そして、喋ることも許されず声を発していいのはご主人様が俺を求める時だけだった。

もう、家族とどんな風に暮らしていたかも忘れてしまいそうだった。いや、忘れてしまいたかったのかもしれない。

どうやって話してたかも分からないや。俺って今話すことできるのかな。

でも、今はご飯が出て生かされてるだけでマシだなと思うようになった。
きっとこれからもこの状況は変わらないけれど、反抗しなければ痛いことも苦しいことも無い。

ねぇ、そう思う俺は普通じゃない？誰か教えてよ。

そう思いながらまた目を閉じた。