【資料集】apocalypse...関連 (ページ9)

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アンジェロの余談ページ9

本編の方のアンジェロの余談です。
大まかな筋はアンジェロの余談2と同じです。なので、その先をこちらに載せていきます。

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アンジェロには体が弱いにも拘らず、賢く何でもこなしてしまう兄がいました。彼とは8歳年が離れています。
その兄はアンジェロが7歳の時に亡くなってしまうのですが、そこからアンジェロの周囲が変わってしまいました。

優秀な兄がいない家で父親はアンジェロと兄を重ねて見るようになります。顔立ちがそっくりだったことがその原因かもしれません。

男らしい物が好きだった兄と姉の影響で可愛い物が好きなアンジェロ。正反対の彼らですが、父親にはそれが許せませんでした。

アンジェロの部屋から可愛い物を奪って、彼の言動に兄を重ねて見る。自分を通して兄を見ていることにアンジェロは幼いながらも気づいてしまいました。

"自分を見てほしい。自分は兄なんかじゃない"

その虚しさから木から飛び下りたり、幻獣を怒らせたりと危険な悪戯を次々に重ねていきます。そうすれば父親が兄ではなく、自分を見てくれると思ったから。

だけど、何年経っても父親はアンジェロを通して彼の兄を見ているだけ。

誰よりも目立って自分を見て貰おうとするアンジェロの想いは届きません。それどころか、悪戯をして怒られる時にすら兄の名が出て来る時もある始末です。

アンジェロの虚しさは埋まることはありませんでした。

たまにアンジェロを見たと思えば、「可愛い物が好きな奴なんぞ俺の息子じゃない」と言われる始末。

繊細な心に突き刺さる言葉を父親に言われても、アンジェロは目立つことをやめませんでした。

可愛い物も姉や母親の部屋に預けて、好きでもない男らしい物を部屋に飾りました。兄のように賢くなる為に勉強も頑張りました。

"兄を越えれば自分を見てくれるようになるかもしれない"

その一縷の望みに賭けて目立つ為の努力をアンジェロは続けました。

しかし、父親がカルネージに襲われてもアンジェロの努力はついに実を結ぶことはありませんでした。

＊

アンジェロの設定を掘り下げていくと何故かここまで悲しい話になってしまいました。
父親にとってアンジェロとは何だったのか、そんな風に書いていて思わされました。

尚、アンジェロは普段は紳士的ですが意外と繊細な心を持っています。
因みに兄は女子にモテモテでした。