第1話 ページ2
暑い…。
夏休みも目前に迫った7月の旧校舎。
冷暖房が完備されてないから当然のことだけど暑い。
窓は開けているからいくらか風が吹き込んでくるけど、それは少しの気休め程度にしかならない。
「暑…。」
机に突っ伏しながらそう小さく呟くと、教室の前方で固まってる女子達の「暑いね〜」なんていう他愛のない会話が聞こえてくる。
声の方へちらりと視線を向けると自分の手を団扇代わりにしてパタパタと仰ぐ女子や、シャツの胸元を摑みパタパタやって風を得ようとしてる女子がいた。
そんな中で一人、汗ひとつかかず涼しそうな顔をしてる奴がいる。
それだけならまだ珍しくはないけど問題は服装にある。
見てるだけで暑さを感じるような腰まで届く漆黒の髪。
夏服のシャツの上に重ねる灰色の長袖のパーカー。
肌が見えないくらいの厚さの黒タイツ。
……見てるこっちの体感温度が3℃くらい増しそうな格好をしている女子の名は黒瀬A。
冷静で大人しい。口数は少ないけど自分の意思はしっかり持っていて、言うべきだと思ったことはどんな場面だろうがほとんどお構いなしに言う。
本校舎時代のあだ名は“アイスビューティ”
もはやクールを通り越してアイスだそうで…。
でも、よくよく考えるとこのあだ名半分は褒めてるよな。
こんなあだ名はあるけど、案外仲間思いの優しい良い奴。
暗殺では射撃女子2位の成績だから、何だかんだ一緒にいることが多い。
話も結構合うから一緒にいて気を遣う必要もない。
だから…好きになっちゃってもしょうがないよな…？
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湖乃葉（ RANPU） - このお話、とても読んでいてこんな風に書けてスゴいなぁ、と思いました。なので！これからも更新、頑張って下さい！ヘ(≧▽≦ヘ)♪ (2017年12月4日 1時) (
レス) id: 7a40cd812c (このIDを非表示/違反報告)
詩歌(プロフ) - こんばんわー合作のことなんだけど・・・どうしよっか。作品と関係ないコメでごめんね (2017年10月9日 4時) (レス) id: b06e4806af (このIDを非表示/違反報告)
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