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別に俺のせいじゃない、と笑った彼に苦笑いを返して、赤い箱に手を伸ばす。
「…私は、先生がいたから…暗殺があったから、みんなと、私自身と、向き合うことができた。だから今の私があると思う」
地球の未来と先生の命、どちらが重いか、私はずっと選ぶことができなかったし、その答えは未だにわからない。けれど、先生を殺す…他の誰でもない、私たちが殺すことが、先生の願いで、先生を殺そうとしたから、先生と、みんなと向き合ったからこそ、今の私と…このクラスがある。
そこから目を背けたくはないし、先生を殺すことが、先生の描いた進化論の通過点なのだとしたら…それはきちんとやり遂げたいと思う。
…みんなの意見、全部を尊重したい…本当だね。
「さて、これで…全員分かれたな」
全員が超体育着に着替えて、それぞれのチームの色のリストバンドをつける。
人数はほぼ互角。男の子の比率が高く、各分野のスペシャリストが多くいるのはこちら。
「俺が戦いを仕切ろう。律は戦況を表示してくれ」
お互いのチームの旗の距離は100メートル弱。烏間先生は中間地点で判定兼反則行為の見張りをする。
「それと、超体育着の新機能としてフードの中に内蔵通信機と目を保護する極薄バイザーを追加した。必要に応じて使うといい」
「よし、みんな作戦会議だ！」
「うっしゃあ！テメーら俺に任せてついてこいや！」
悠馬くんと寺坂くんが各々のチームを1か所に集める。
連携が取れるのは、確実に向こうだろうな…。
「Aがこっちなの、意外だった」
「でもまあ、Aが一緒のチームだとやりやすくて助かるな。殺さずに済むし」
速水さんに続けて笑顔の千葉くんに思わず苦笑する。私は殺される前提ですか…。
渚くんは言わずもがな。暗殺の才能は抜きんでている。警戒も何もかも無駄かもしれないけれど…常に彼が近くにいるかもしれないと警戒するのは忘れずに。
悠馬くんと片岡さんの指揮による連携攻撃にも注意。
竹林くんと奥田さんの、科学力を駆使した攻撃にも気を付けるべきかな。
神崎さんはオンラインのサバイバルゲームで鍛えた戦術や勘があるはず。
杉野くんや前原くんの運動神経の良さ。原さんの器用さ。このクラスで過ごして見つけた、彼らの長所、すべてに警戒すること。
開戦の後どう動くべきか、を考える。
真っ先に奪取を目指すのなら、中央突破よりも大きく回り込む方がきっと得策。神崎さんや、他の誰かが、同じように考えるとしたら…。
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nano*(プロフ) - りゅーさん» りゅー様、コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです。毎日更新、とはいかないかもしれませんが、最後までがんばっていきますね！ (2022年5月2日 19時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - とても面白いです！ 更新頑張ってください！ (2022年5月2日 5時) (レス) id: a57abce8b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年4月6日 13時
