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今朝一番に聞いた、嬉しいお知らせ。
イトナくんがご両親と無事に再会することができたのだそう。債務の整理がついて、また家族で一緒に住むことができることになった、って。
自分が今無事に生きているのは私のおかげというのが大きい、って、お礼を言われてしまったのにはほんの少し困ってしまったけれど。
イトナくんのご両親はきっと、彼ともう一度暮らすために、彼のことを考えながら、がんばったはずだから。イトナくんは初めからずっと、ひとりなんかじゃなかったんだね。
「よかった」
今生きているから、ご両親にもう一度会うことができた。彼の選択と、たくさんの努力のおかげ。彼の手を離さないでいてくれた先生や、みんなのおかげ。
それから、お昼前に行われた公立高校入試の合格発表を受けて、もうひとつの、とっても嬉しいお知らせ。
クラスの全員が、第二志望以内の高校に合格することができた。今日は本当に、とってもいい日だな。
「悠馬くん、合格おめでとう」
「ああ。Aとは、高校は別になっちゃうけど…お互い無事に決まってよかったな」
「うん」
学校が違う、というのは、相手の生活のほとんどが、見えなくなってしまうということ。そのことに対して不安が一切ないと言うと嘘になってしまうけれど。私の心は…これを伝えるのは、人に聞かれてしまわない時がいいな。少し、恥ずかしいものね。
「本来この後進路相談の予定でしたが…その前に先生、ぜひやりたいことがあります」
うずうず、そわそわとしだした先生から、予定の変更を告げられた。
「このめでたき日にぃ〜…やることと言えばぁ〜…」
たっぷりと溜めるころせんせーにみんなも、宴だ、とお祝いの支度を始める。
「編集作業です」
どんっ、と大きな音。マッハで編集さんのコスプレをして、机には山積みの写真や書類と、ノートパソコン。
なんでだよ！と当然ツッコミが入る。
学校全体の卒業アルバムは、烏間先生が担任の先生として作られ、ころせんせーの姿は(心霊写真のような写り込み方をしているものを除けば)全くない。
だから、E組だけのアルバムを作りたい、ということらしい。
1年間、隙をついて撮影してきたという秘蔵の思い出自撮り3万枚。その選定作業が始まった。
この校舎で過ごした、ちょっぴり特殊な1年間の思い出を、1冊のアルバムに。きっととっても素敵なアルバムができるのだろうと思う。
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nano*(プロフ) - りゅーさん» りゅー様、コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです。毎日更新、とはいかないかもしれませんが、最後までがんばっていきますね！ (2022年5月2日 19時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - とても面白いです！ 更新頑張ってください！ (2022年5月2日 5時) (レス) id: a57abce8b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年4月6日 13時
