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2月14日。俗に言うバレンタインデー。
日本では主に女性から男性にチョコレートを贈る日、という認識になっている。
現代では、本命チョコ、義理チョコ、友チョコ、更には逆チョコというものまであるらしい。チョコレートに様々な名前が付けられて。そこに込める意味も、贈る相手もまた様々。自分の気持ちを、甘いお菓子に乗せて届ける日。
そんな2月の一大イベントを明日に控え、キッチンで1人頭を抱えていた。
目指すものは30袋の、日々の感謝を込めた義理チョコや友チョコというやつと、1袋の、所謂本命チョコ。
材料が足りないとかそういうことではなくて、もっと根本的な問題。
本命チョコと、他のチョコの違いって一体何…？
バレンタインデーの思い出なんて、近所のケーキ屋さんでは毎年チョコレートフェアをやっていたなとか、クラスメイトが普段よりもほんの少しそわそわしていたなとか、その程度の思い出しかない。
好きな人にチョコレートと一緒に気持ちを伝える日だと思っていたのに、それが突然、義理チョコだの友チョコだのと種類があること、そこに何らかの違いがあることを知った。
調べてみたところラッピングを特別なものにするとか、手作りのものは本命と認識されやすいとか、ハート型を使うとか、色々…本当に色々な情報が出てきた。
1番現実的なのはラッピングを変える、かな。まだお店も空いている時間だし。
お店で少し悩んで、適当なサイズの箱と細身のリボンを購入。みんなは袋で、1人だけ箱に入っていたらラッピングの違いは明らか、だよね？
どう区別をつけるかさえ決まればもう迷うことはない。作って包んで、それぞれに一言ずつメッセージを添えたカードをつける。
箱にリボンをかけて、メッセージカードをつける作業を終えたら崩れてしまわないよう丁寧に紙袋に詰めて、ようやく準備完了。
あの日の女の子たちは、こんな大変な作業をこなしてバレンタインデーを迎えていたんだな…知らなかった。
そうして迎えた次の日。
どこかそわそわとして、いつもと違う空気が流れる校舎。場所が変わっても、暗殺者でも、こういうところはやっぱりおんなじなんだな。
殺気にも似た何かを放つ子までいるから、今日の教室はなんだかほんの少し怖い。今日チョコがもらえるか否かに生死でもかかっているみたいだ。
3人の先生と、クラスのみんな…正確には、悠馬くん以外のみんなに、チョコを配り終えて迎えた放課後。
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nano*(プロフ) - りゅーさん» りゅー様、コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです。毎日更新、とはいかないかもしれませんが、最後までがんばっていきますね！ (2022年5月2日 19時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - とても面白いです！ 更新頑張ってください！ (2022年5月2日 5時) (レス) id: a57abce8b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年4月6日 13時
