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「おっ！Aだ！なんか久しぶりだなー！」
「…前原くんはそう、かもしれないね？あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
「なんだ、磯貝とはちゃんと会ってたのかぁ〜？」
久しぶりとは言っても、会わなかったのは1週間と少しくらいのはずだけれど。普段学校で毎日会って話していると、たったそれだけ空いただけでも、久しぶりのような気がしてくるね。
あけおめことよろ！と、やっぱり眩しいくらいの笑顔で、フランクな挨拶をしてくれる前原くんと、丁寧に頭まで下げて返してくれる悠馬くん。
ほんの少しだけ…一昨年のお正月から毎年、眠気に負けて、また来年、と思うことになっている初日の出でも見たような気分だな。
「よし、じゃあ行くか」
「うん」
元日ということもあって、神社には人がたくさんだ。はぐれてしまわないように気を付けよう。
「A、そんな顔するくらいなら手繋げばいいだろ」
「…あ、うん…」
笑いながら手を取られた。そんなに笑うなんて、どんな顔をしていたというのだろう。
「……あ」
3人、横並びで、一緒にお参りを始めて、最後に目を開けたのは私だった。手を合わせたままの姿勢で右隣から注がれる視線になんだか少し恥ずかしくなってしまいながら、次の人のために横に捌ける。
「…ごめんなさい。お待たせしました」
「いや、なんか…すっげー丁寧でさ、Aっぽいなぁって思った」
前原くんの笑顔に首を傾げる。神様へのお参りなのだから、誰でも丁寧に行うものだと思うけれど…？
「おみくじ引いてこうぜ！」
誰が一番良いの引けるか勝負するぞ、と何やら気合を入れている前原くん。おみくじは勝負するようなものではないと思う。
3人揃って大吉を引いたものだから、決着はつかなかったけれど。
こうして、お友だちや…悠馬くんみたいな子と、一緒に初詣に来るのは初めて。1人で来るよりもずっと賑やかで、なんだか楽しい。
1年の始まりの日に、彼に…彼らに、会うことができてよかった。
「じゃあ、また始業式にな！」
「またなー！」
「うん、ありがとう。またね。気を付けて」
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nano*(プロフ) - りゅーさん» りゅー様、コメントありがとうございます。楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです。毎日更新、とはいかないかもしれませんが、最後までがんばっていきますね！ (2022年5月2日 19時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - とても面白いです！ 更新頑張ってください！ (2022年5月2日 5時) (レス) id: a57abce8b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年4月6日 13時
