【暗殺教室】ばびっとらびっと６ (ページ36)

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誰が言いだしたのか、校庭にシートを広げてみんなでごはんを食べるということになった。本校舎のみんなの反応にも満足だったみたい。自分たちや他のクラスの発表についてああだこうだと話しながら食べるお昼ご飯はとっても賑やか。ピクニックってこういう感じなのかな、と少し思った。

「桃太郎の見方が変わりそうな劇だったね」
「狭間が闇の魔女なら、やっぱ光属性はAだよな」

同じ読書好きでも全然違うもんだ。
笑いながら、狭間さんと私を闇と光として対比させる前原くんに苦笑してしまう。狭間さんは闇、をむしろ誇っているみたいで…彼女が不快ではないのなら、まあいいのだけれど。

「光があるから闇が見えるし、闇があるからこそ、光は存在していられるのだと思うよ。どちらが欠けても、だめ…なんじゃないかな」

狭間さんと目が合って、スッと逸らされてしまった。…お気に召さなかったみたい？

「…素敵すぎて、目が潰れそうね」
「ふふふ」

どうやら、気に入らなかったというわけでもないみたい。よかった。

「…なんか、狭間とAの会話は不思議すぎてよくわかんないな」
「何？嫉妬？」
「い、いや…別にそういうわけじゃなくて！」
「じゃあなんなの」
「えっと…」

悠馬くんが私たちのやり取りに対してぽつりと感想を述べて…よくわからないけれど、何か、言葉のやり取りが始まった。狭間さんと悠馬くんがあれこれ言い合うのは少し珍しい光景だな。

数分後、悠馬くんはほんの少しぐったりしてしまっていた。

「バカだなー磯貝も…。狭間に、口で勝てる奴なんてAくらいのもんだろ」
「…今の会話、勝ち負けがあったんだ」

彼に対して呆れと同情が入り混じったような視線を向ける前原くんの言葉に首を傾げる。
そもそも何を言い合っていたかもよくわからないけれど…悠馬くんの負けだったみたい。