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注意! 死亡描写アリ




「鬼舞辻A……?」


 目の前の珠世は着物の袖裾をキュッと握りしめた。紫色の大きな瞳がゆっくりと揺れ、私を捕らえた。瞳の奥に映る私は、無惨様のことを言えないほどに残忍な表情をしていた。

 筆から滴る血は、もはや人間の姿ではない。


「あいつに姉がいたなんて」
「で、でも鬼は群れないんじゃないの?姉を造ったっていうことなの?」


 慌てふためき、疑問を口にする3人に対して私は円を描くように筆を動かした。

 あいにく、避けられてしまう。


『違いますよ。私は無惨の姉、それ以外でも以上でもない』


 縦、横、右、左……。

 三人を追い立てるように筆を振るう。

 戦線は長引けば長引くほど、自分の血を消費する。


「はぁっ!」
『クソッ、当たった……』


 血が抜ければその分動きが鈍くなる。

 息も絶え絶えなほどに血が抜けた私に、甘露寺と愈史郎が刀を突き立ててくる。

 私は思いっきり体を前に倒し、2人に足払いをかける。


「がぁッ……っ!」


 体のバランスを崩した甘露寺と愈史郎の頸をかこうと、私は素早く振り返る。しかし愈史郎の頸には筆が届かずに、かすり傷を与えただけにとどまる。

 斬れたのは甘露寺だけ。

 一線を薙いだ筆は勢い余って、私の腕からすり抜ける。


『しまった!』


 私が小部屋の扉をたたき割り、部屋から落ちる。

 重力に従うように部屋の上下が動き、甘露寺の胴体と頭が落ちていく。


「恋柱!」
「愈史郎!甘露寺さん!」


 残りの二人が部屋から手を伸ばしたので、私はとっさに自分の腕を抉って扉を閉じるように投げつけた。

 きっと直ぐに溶けてしまうが、時間稼ぎにはなる。

 ううぅ……、体のあちこちが痛い。

 下から吹いてくる風?のようなものが傷に触れる。

 治りの遅い体がもどかしく、さらには頭痛まで感じるようになる。


「鬼が落ちてくる……?!」


 下から聞こえた声に、思わず目を見開いた。

 それは確かに不死川の声だ。聞き間違えようのない特徴的な怒鳴り声。


『次から次へと……面倒な!』


 私は必死で筆に手を伸ばす。

 もう少しで柄に手が届く……っ。


「それはそんなに大切な物なのだな!」


 痛いほど伸ばした腕に触れそうになった筆は、目の前で叩き割れた。

 同時に視界に入るのは燃える炎————。


「よもや空から鬼が降って来るとはな!」
「ついでに甘露寺を殺した奴だ!」


 最悪だ。


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三千幸 - 雨雲さん» うへぇ、そんなに言ってもらえるとは光栄です……( 三甘*´艸`) (2019年12月9日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
雨雲(プロフ) - マジで最高なんですけど、、え、マジで(語彙力) (2019年12月8日 22時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - 蓮さん» アリガトウゴザイマス―――! (2019年12月3日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いいいいいいいいいいいいいいい! (2019年12月3日 19時) (レス) id: 947501fbf1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年12月2日 21時

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