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三人を下がらせ、ずっと下を向いている無惨様のほうを見る。ほんの少しだけ目が合ったので、私の隣をトントンと叩いた。

「……」

無惨様は黙ったまま体を縮めると、私の膝の上に座った。う゛っ、むざかわぁっ……すみません。頭を撫でまわさせていただきます。
わしゃわしゃと頭を撫でると、ガチガチだった肩から力が抜けたように感じた。

『無惨』
「………………はい」

2人そろって月を眺める。無惨様が足をぶらぶらとさせているのが伝わってくる。
意を決して口を開いた。

『そんなに姉さまが強くなるのが嫌ですか』
「……いえ」
『弱いままの私だと貴方にとって利がある……』

思わずそう言えば、急に振り返った。殺気立った瞳で睨まれ、思わずたじろく。いくら見た目を小さくした無惨様とはいえ、ギリリと首を絞められれば苦しい。喉がそらされ、咳をしたいのに出来ない。唸りながら体を動かせば、そのまま押し倒された。背中を酷く打ち付けて、頭がしびれたように痛くなった。

「貴女はいつもそうだ……っ、一人で私を守った気になって気がすめば姿を消す。戯れに私の窮地を救うような真似をして、私には何も言わせてくれないっ!”ありがとう”の5文字でさえも!「利がある」?貴女を守らせてほしいとっ、そう、頼んでいるだけなのに……」

痛みに目を閉じ、無惨様の抗議を聞いていると肌に生暖かいものが伝った。恐る恐る目を開くと、ぼたぼたと涙をこぼす無惨様が目に入った。大きな赤い瞳から薔薇の花びらが落ちてくるような錯覚を覚えた。
しびれた腕を伸ばし、無惨様の頬に添えた。

『ケホ…無、惨…ケホッゴホ……ほんっとうに、素直になれない子ね。ゴホッ……でも、ゲッ、無惨もそう思っていたな、んて知らなかった』

あまりにも咳き込んでいたためか、無惨様が抱きついてきた。ぎゅ、と胸に顔を押し付けられる。そのまま。ややあって私の頭を撫でてくれた。

「素直になっても宜しいですか?……私は、長男なのに」
『いつの話ですか。今は私しかいないから、貴方は長男じゃなくて私の弟でしょう』

再びのぐりぐり。

「……姉さまを守りたいです。姉さまの隣に立ちたいです。姉さまを傷つけたくない。姉さまに鬼殺隊と会って欲しくない。姉さまなしでは生きられません」

……最後だけ聞かなかったことにしたい。変なフラグが立ちかけた気がする。

『私も、貴方を守りたいよ。無惨』

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まゆゆ(プロフ) - 無惨のテンション高めな感じの時は仮面ライダー電王のモモタロスを想像してしまうw (4月30日 23時) (レス) @page12 id: d6c6f36b97 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 三千幸さん» 見てきます!陰キャ組とか無常とかいいですよね… (2019年11月21日 19時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ソフィアさん» はい!今、同名で2作品 書いて投稿しています。リッパー落ちとヤンデレ短編集ですが宜しければ読んでください!陰キャ組、白黒無常、写真家が好きなんです!……端末を持っていないのでゲームはやったことないんですが。 (2019年11月20日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 第五人格知ってるんですか?! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ミサモさん» そうですよねぇ。(*´▽`*) (2019年11月18日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年11月5日 20時

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