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『そう……。無惨の気持ちは痛いほどわかったわ。でも、貴方が作った十二鬼月の下半分なのでしょう?それなら曲がりなりにも戦力にはなるはずよ』
無惨様の眼を見て、しっかりと伝えるようにする。
あわわわ、本っ当に睫毛が長い!サラサラッと光が綺麗に乗っかって、すごく綺麗!!瞳の鮮度も異常で宝石みたいにキラキラしてるっ!
「でも使い物にならないものは必要ない、と教えてくれたのは姉さまでしょう」
『……!?』
え、私そんなこと教えたの?いや…私じゃないし、教えてないし。え、え?これは教育からやり直さないといけない感じですか?あれれれ?そこから曲がっちゃった感じ?
頭の中ではてなマークを飛ばしながら、私は苦笑いを浮かべた。頭をかきながら、視線を泳がせる。
『そ、そんなこと云ったかしら?無惨の記憶違いじゃないかしら』
そう云えば、無惨様はキッと睨んできた。この前のように胸ぐらを掴まれることはなかったが……。
「私が姉さまの言葉を間違えて覚える……。そんな事があるわけ無いでしょう?姉さまは私のことを何だと思っているんですか」
そんなため息をつきながら云われても……。無惨様が私のことをどう思っているんですか、姉に対する愛がちと強すぎやしませんかね。これが噂の「愛され」というやつか?
無惨様はそう云うと、私の頭を撫でた。
お姉さまに撫でられてるみたいで、すごく綺麗な絵面だろうな……。なんか、背面に薔薇の花や彼岸花が背負っているようにすら見えてきた。
「姉さま、私は姉さまを蔑ろになんて致しませんから……。安心してください」
『無惨……あ、ありがとう。でも、私は下弦の鬼が”使い物にならない”なんて云ってないわ。云ったはずよ、十二鬼月の一端を担うはずだから鬼狩りどもの足止めくらいにはなると』
「……そうですか。姉さまがそう云うなら」
煮え切らない表情で無惨様が云った時、静かに襖が開いて鳴女さんが入ってきた。
な゛き゛め゛さ゛ん゛だぁー……っ!!サラッサラの黒髪にスレンダーな立ち姿が、髪の下絶体美人説ぅっ!
「……下弦が揃いました」
「連れていけ」
綺麗、ヤダ、声まで綺麗……。
「姉さまもついて来られますよね。今日は云うことが無くなったので挨拶と注意をしてきます」
何時もいびり倒して理不尽なことばかり云う上司が突然招集して、挨拶と注意喚起……?
怖すぎだろ。
『ついていくから、ちょっと待ってね』
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まゆゆ(プロフ) - 無惨のテンション高めな感じの時は仮面ライダー電王のモモタロスを想像してしまうw (4月30日 23時) (レス) @page12 id: d6c6f36b97 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 三千幸さん» 見てきます!陰キャ組とか無常とかいいですよね… (2019年11月21日 19時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ソフィアさん» はい!今、同名で2作品 書いて投稿しています。リッパー落ちとヤンデレ短編集ですが宜しければ読んでください!陰キャ組、白黒無常、写真家が好きなんです!……端末を持っていないのでゲームはやったことないんですが。 (2019年11月20日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 第五人格知ってるんですか?! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ミサモさん» そうですよねぇ。(*´▽`*) (2019年11月18日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年11月5日 20時