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ヴィクトルはAの腰に手を回すと自分方へ引き寄せた。
「?!!」
湯に入っていたヴィクトルの暖かい体温が直に触れる。そしてすぐ聞こえる心臓の音。彼は彼女の耳元に唇を近づけると
「よろしくね。A」
チュッというリップ音とともに彼が離れる。
「ひっ・・・・・・変態ぃいいいいいいいいいい」
おもわず足で彼のあれを蹴り上げてしまったのは・・・・・仕方がないと思う。
「?!!!!!!!!!」
伝説のスケーターが崩れ落ちるのと同時に、勇利も己の大事な部分を隠したのは言うまででもなく・・・・・
「・・・・・ごめんって〜A」
徹底的にAはヴィクトルを無視した。それでもなおひっついてくるヴィクトル。その光景を見ていた勇利は苦笑いをした。お腹がすいたというヴィクトルにご飯を出せばおいしいおいしいとたくさん食べる。満腹になったのか横になるとぐうすか寝る始末。どんだけゴーイングマイウェイなんだこの人は。
ため息をつくとAは自室に戻ろうとしたのだが・・・・・彼がAの腰をギュッと抱き寄せているためできないのだ。
「・・・・・最悪・・・・」
「Aちゃん。」
「・・・・・・この人って昨日勇利さんが滑ってたあのプログラムの本家さん?」
「え?うん。僕の憧れの人でもあるんだ」
それからポツリポツリと勇利から彼の尊敬する経緯を聞いた。そして自分がどんな人のあれを蹴り上げてしまったのか自覚すると顔を真っ青にした。
「・・・・・どうしよう・・・すごい人のアレを蹴り上げてしまった私・・・・切腹したほうが・・・」
「だ・・・・大丈夫だよ!!きっと」
「・・・・・・」
神様仏様・・・・・私の命日になりませんように・・・・
どうか穏便にお願いいたします。
そう願ったのは言うまででもない。
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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年11月10日 22時