【ユーリ!!!on ICE】Dear Snow (ページ50)

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さ、帰ろう？

　勇利はそう言うとAの小さな手を引っ張った。

「帰らないとみんな心配しちゃう」

「うん」

　手をつないだその二人をみて勝生家はもちろんヴィクトルが騒ぎ出したのは言うまででもない。

後日、勇利は記者会見に出ていた。

「勝生勇利選手、よろしくお願いします。？勝生選手？」

　勇利は己の書いたボードを手に持ち前を見据えた。

『愛』

「今年のグランプリシリーズで僕がテーマにするのは愛です。
　
　ヴィクトルコーチが現れて、Aさんが現れて僕の世界は一変しました。

　僕の愛、それはわかりやすい恋とかじゃない、ヴィクトルの絆や、家族や周りの応援、Aさんの絆。僕の周りにある愛のようなものに気付かされました。なんと表現していいかわかりませんが、あえて、あえて僕は愛と名づけたいと思いました。

愛を知って強くなった僕をグランプリファイナルの金メダルで証明してみせます！！！！！！」

　新生、勝生勇利のスタートラインの一歩を踏み出す瞬間であった

「＿＿＿＿勇利くん、言ったね、でっかいこと」

「＿＿＿＿＿＿とりあえずそのダサいネクタイ捨てて中国大会にはかっこいいやつにしようか」