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「・・・・・」



 練習が終わりとりあえずAに軽く返事を返そうと思ったのだが・・・・なんて返そうか
柄になく悩んでいると今度は優子から連絡が来た。


『ユーリ君。Aちゃんがユーリ君から連絡来なくて落ち込んでるよ』







 しゃがみこんでスマホをいじっているAの写真付きだ。



「・・・・・」







 ユーリはある文章を打ち込んでスマホを閉じた。




『ぜってえにお前を驚かせてやるから覚悟しとけ』







 そのメッセージを受け取ったAはふわっと微笑んだ。



「Aちゃん。返信来たの?」

「うん」





 ふふんと機嫌よくしているAと反対に勇利の顔は浮かないようだ。
あの温泉onアイスからヴィクトルとA、勇利の三人での練習が始まった。ヴィクトルが言うにはショートプログラムはエロス、フリーは勇利自身が決めろとのことだった。勇利にとっては初めて自分で滑る曲を選ぶわけなのだがどの曲にしようか悩んでいるようだった。ヴィクトルにある曲を推薦したんだがなんでもヴィクトルは由としなかったようで・・・・・



「___その曲に思い入れがあるんだね。」

「___うん」





 Aはそう言うと目を閉じた。先程からイヤフォンに流れている曲は勇利がある女の子に作ってもらったという音楽だった。





「______」






 Aはリピートして曲を聴いてリンクの方へ足を進める。だが、そこで足が止まる。





「_____なんかなぁ・・・・・」




 物足りない。この曲は




「まるで未完成な感じ____」








 Aは頭の中で演技の構成を考えていく。

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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年11月10日 22時

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