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「Aも参加するでしょう?」
「・・・・ねぇ、勇利さんこの人なんて言ってんの?」
「あ、Aちゃんも発表会に参加するでしょう?って・・・・」
Aちゃんは速いスピードの英語は聞き取れないらしく、ゆっくりのモノならば聞き取れるそうで、今のは聞き取れなかったようだ。
「嫌です。それに私メディアに出るのNG」
「どうして?Aの演技は誇れるものじゃないか。」
「・・・・・・私は絶対に出ません」
Aはそう言うとすぐさまアイスキャッスルを出て行った。ヴィクトルは頬をかきながら勇利の方へ視線を向けた。
「俺・・・・・何かダメなこと言った?」
「え?・・・・・いや・・・・・僕にもわからない・・・・・Aちゃんとあったのは小学生の時の夏休みと冬休みの時だけだったから・・・・・今まで一度もあってないし・・・・・」
「・・・・・・」
彼女はなぜそんなにも表に出ることを気にするのだろう。
ヴィクトルの心にしこりができるのであった。
とりあえずユーリを連れてゆ〜とぴあに戻ってくると家の中にはすでにAが帰宅しており部屋にこもっているようだった。ユーリがカツ丼を食べていると勇利の方が家を出ていったようで厚着をすると彼を探しに夜の街へ足を進めるのだった。勇利に関してはいろんな過去を聞くことができたけれど・・・・・
「ねえ、Aって小さい頃からここで勇利と一緒にいたのかい?」
「違うわよ。Aちゃんは小さい頃
遊びに来てたの。秋田県っていう・・・・・あぁ。地図見せたほうが早いわね」
優子はそう言うとタブレットを見せる。
「勇利の親戚でね。彼女のご両親が・・・・・色々とね。詳しくは言えないけど。こっちに来たのは二年前。その時初めて知ったのよね。彼女がコスプレイヤーだってことも、コスプレをしてアフォーマンスをしていることもね」
「・・・・・」
「私たちも詳しくは知らないわ。でもね・・・・あの子はなにか重いものを背負っている気がする」
「・・・・重いもの・・・」
「それはわからないんだけど・・・・」
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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年11月10日 22時