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驚き_____
その一言に尽きた。彼らのパフォーマンスは驚きの連続だ。
なんだ。なんなのだ、俺もその世界に飛び込みたい。
無意識のうちに身を乗り出していたのかもしれない。赤いマフラーを巻いた彼がこちらへ来たのだ。
「『あ〜るじ!俺のこと・・・・・・見ててくれた?』」
真っ赤な瞳に漆黒の艶やかな髪の毛。それに女性にしては少し低いこえ・・・・
「A?」
「・・・・・な〜んてね。どうだ、驚いたか」
「!!俺もやりたい!!」
「え?」
Aだ。彼を演じていたのは!!
おもいっきり彼女の手を握った。どこからその力が出てくるのだろう。女性でありながらそんな素振りも雰囲気も見せない。本当に男になっている。彼女の世界がとてつもなく気になるんだ。
「今の俺もやりたい!!!!!!!!教えてくれ!!A!!」
「は?!!」
「柊っち。いいんでね?別に教えてあげても」
浅葱色の着物を着ていた彼も女性のようでこれまた驚きだ!!これがジャパンの文化、コスプレというやつか!!
「もしかして・・・・君も女性なのかい?」
「!そうですよ〜れっきとした女です☆ってかこの人柊っちの彼氏さん?!」
「ありえない。この人彼氏じゃない。勇利さんのコーチ」
「え・・・そうなの?」
Aはそう言うとため息をついた。数日も立っていないけど彼女がため息をつくのはかれこれ数回を超えているような気がする。
「ん・・・・まぁいっか。でも大丈夫なんですか?私たちのやってるの結構フィギュアスケートの固定概念ぶっ壊してやってるんで調子とか狂ったりしないんですか?」
「大丈夫だよ」
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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年11月10日 22時