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グランプリファイナル____
そこで彼、勝生勇利は見事に惨敗をしたのだった。
「・・・・・」
彼が地元に戻ったとき・・・・・・・彼はある驚きを受ける事になるのだ。
5年ぶりに地元、はせつに戻ったのだが、自分のポスターとは別にもうひとつのポスターが張り出されていた。そこに映っていたのは美形の男性たちが着物やらスーツやら様々な衣装を着ている派手なポスターだった。
「?・・・・・・スケートのパフォーマンス集団・・・・・・スノウ?・・・・」
勇利はそのポスターをジッと見つめ一点に目が止まった。
「・・・・・あれ?・・・・・・」
赤いマフラーをした彼がどこかで見たことがある。
どこで見たのだろうか、どこかで見たことがある気がする・・・・疑問に思いながらも地元の風景を
見つつ、ミナコに無理やり手を引かれ連れ回されようやっと我が家、ゆ〜とぴああかつきに帰還するのであった。母親とそっくりな体型に父は笑い飛ばしていたがミナコに自身の体型のことをいびられているとき、見知らぬ人物が顔を出したのだ。
「?・・・・・」
「すごい悲鳴が聞こえたんですけど・・・・・大丈夫ですか?」
女性にしてはほんの少し低いアルトの声が勇利の耳にすっと入ってくる。声の聞こえた方を向けば、そこにはサイドが短く少しだけ下ろした髪を右耳の横で緩く結んだ小柄な人物がいた。赤い太い縁のメガネをかけ、目尻にはホクロがある。少し地味な感じで物静かそうな印象を受ける。そんな彼に勇利は首をかしげた。
「えっと・・・・・どちら様で・・・・・」
寛子「あ、そうそう。勇利がおらんかったときにね、親戚のAちゃん引き取ったんよ。彼女、柊Aちゃんっていうんよ。」
あっけらかんという自分の母親に勇利は目をぱちくりとさせた。
「はじめまして、柊Aです。よろしくお願いします」
「!!か、勝生勇利です!!」
そう言ってぺこりと頭を下げる彼女に勇利はワタワタと自分も頭を下げたのだが…先ほどの寛子の言葉にふと気がついた。
「え?彼女?・・・・・ってことは・・・・女性?!!」
思わず声を上げればAは苦笑いした。
「性別学上・・・・女ですよ」
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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年11月10日 22時