★密告４★ ページ4
「あの・・・・加州さん・・・ありがとう」
「？」
「その・・・・・名前呼んでくれて」
「いいえ」
加州さんに感謝を伝えると加州さんはまた柔らかく微笑んだ。そのあと学園の中を案内して一息つこうと中庭に向かったときのことだった。
「山口くん、この学園のことについて私に教えてくれないかな」
「え？・・・・・・」
「ミケとかポチってどういう意味？」
「えっとね・・・・・話せば長くなるんだけど・・・・・」
この排球学園とは創立１００年の歴史を持つ学校でお金持ちのお嬢様たちが進学する学校なのは知ってるよね？
最初はこんなギャンブルとかなかったらしいんだけど・・・・・・今の生徒会長が中学に上がった時に突然前会長に生徒会長の座をかけてギャンブルを仕掛けたんだ。それで今の生徒会長がギャンブルに勝って今の生徒会長が仕切っていくにあったってこの仕組みを作り出したんだ。この階級制だってそう。
この学園には３つに分かれてるんだ。
カーストの頂点はゴールド、中間層がシルバー、底辺がブロンズってね。
その中でも頂点のゴールドの中でも一番位があるのがプラチナ。生徒会のメンバーだよ。主に庶務以外のメンバーがその地位。
この地位の付け方は上納金と入学後のギャンブルで決まるんだ。
最初のうちはみんな同じブロンズから。上納金が多ければ多いほど階級も上がっていくし、上納金が少なければ少ないほど、ましてやギャンブルで負けて借金をなせないで溜まっていったものたちはブロンズ以下、弱者と呼ばれて虐げられるんだ。
その弱者、女子だったらミケ、男だったらポチって呼ばれるんだ。
「へぇ・・・・・・そうなんだ」
「うん。それに生徒によって制服が違うのも身分をはっきりさせるため」
「・・・・・」
「ブロンズは黒の制服、シルバーはグレーの制服、ゴールドは白」
「・・・・・・では、山口くんは・・・・・」
「ブロンズ以下の弱者はブロンズの制服にネクタイとリボンの色が赤になるんだ」
「なるほど」
制服のデザインも全て現生徒会が考えたらしい。詳しくは知らないけど。
「要するに弱肉強食、強きものが勝ち、弱い者は負ける。そして負けたものは骨の髄まで搾り取られるということか」
「う、うん・・・・・」
なんかすっごいリアルすぎるんだけど・・・・加州さんの表現・・・・
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作者名：あさぽん | 作成日時：2016年6月9日 23時
