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★密告18★ ページ18

「ならルールは簡単、ダブル神経衰弱だ。二つのデッキを使って神経衰弱をする。ただし、絵柄と数字は同じでなくてはいけない」d

「なるほど・・・・・枚数が多いだけでなく会う確率も極めて低くなるのね」





 影山はそう言うとテーブルの上にトランプを並べた。そして日向は学園のチップを持ってきていた。


「掛金は2000万だ」

「・・・・2000万円・・・・そんな大金今手持ちにない」

「なら無利子でかしてやる。それでいいだろ」

「・・・・それなら」

「(え〜!!マジでウケるの?!)」

「・・・・山口・・・この子馬鹿なの?」

「え・・・・そうではないと思うけど・・・・」





 国見は盛大なため息をついた。

 影山はトランプゲームを得意とする。特に神経衰弱は特化している。それにこいつは負けた奴の爪を収集する癖がある。その爪の中に・・・・・自分の爪もある。





「・・・・・山口、彼女知ってんの?影山はゲームに負けた奴らの爪をはぐっていうの」

「?!!知らないよ?!!っていうか初耳なんですけど?!国見」

「・・・・・マジ・・・・」






 そんな不安をよそにギャラリーたちも集まってくる。転校して早々にシルバーである月島を倒して今度はゴールドである影山を相手にしているのだから。興味と好奇心が溢れているのだろう。
Aはニッコリと笑うとカードを見つめた。




「ダイヤのAとハートのA、これは数字は同じでも、マークが違うから外れってこと?」

「あぁ」





 二人がカードを展開していく。だがその結果に
何か違和感を感じる。それはいち早く気がついたのは国見だった。




「なぁ・・・・・これおかしくねえ?」

「え?」

「さっきから二人ミスすくねえだろ」

「え、じゃぁふたりは全カードの場所を記憶しているって言うの?」

「そうじゃなきゃ話がつかないだろ・・・・・」





 その言葉にふたりを見ればどちらもミスが少なくほとんど連取をしているのだ。



だが、影山が過半数のカードを取った。





「これで俺の勝ちだな」

「___っAっち」

「言わんこっちゃない・・・・・」





 国見と山口はAの方を見つめたが、Aは顔に手を置くだけで動きもしない。泣いているのだろうかと影山が顔を覗き込んだ瞬間、その表情に戦慄した。







「もう一度勝負しよう?今度はお互いの爪をかけて!!」

「は?」

「だって、影山くんは爪を収集するのでしょう?ならば互の爪をかけましょう?!!」

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作者名:あさぽん | 作成日時:2016年6月9日 23時

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