＿密告＿【ハイキュー!!】 (ページ17)

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★密告１７★ ページ17

国見の言葉を聞いてもなおそういうAに国見はテーブルを叩いた。

「あんたわかってんのか？！ギャンブルで負ければこの学園に自分の人生全部奪われるんだぞ？しかも一生学園の家.畜として搾り取られる」

「でも、それは生徒会にも言えることなのでしょう？」

「そうだけど、俺ら生徒が生徒会に勝てるわけが!!」

　そう言いかけて彼は口を閉じた。彼女の目が本気の目をしていたからだ。加州は国見の手に自分の右手を重ねた。

「勝ち負けなんてやってみなければわからないのに、どうして敵前逃亡をするの？それでこそ己の身の弱さの証明なのではないの？」

「・・・・・でも」

　どもっていると騒ぎに気がついたのかある一人の人影がこちらへ向いていた。山口は二人から視線を逸らすと息を止めた。

＿＿＿＿なんで

＿＿＿＿なんで影山がこっちに来てるんだよ

「加州だったか」

「!!」

「お前、俺と勝負しろ」

　突然現れた影山に国見はギロリと睨み返した。だが影山はそれを気にすることなく淡々と彼女にのみ話しかけてくる。

「トランプゲームでだ」

　影山はそう言うとにやりと笑いカードを差し出した。

「加州さん、やめとき「いいえ、受けて立ちましょう。」

「「あんた馬鹿か？！！」」

　国見と山口に声が一緒に揃ったのだが。彼女はふたりを無視して話を進めていく。

「このトランプはこいつの会社で作ってあるやつだからな。一番使いやすい」

「そうなんですか」

　そう言うと日向がひょっこりと顔を出した。

「俺んちさおもちゃのメーカーなんだよ!!だからトランプとか作ってんだ!」

「ふふ。日向くんは子供の面倒を見るの得意そうですね」

「あ、わかる？俺妹いんの!!だから妹のためにも面白いおもちゃ作るんだ」

　キラキラとした目で己の野望を語る彼にAは悲しげな表情を見せた。

「悪用されているとも気がつかずに・・・・可哀想な子」

　ぼそっと彼女はいうのだが。それは彼には聞き取れなかったようだ。