★密告１６★ ページ16
「どうして国見くんはそう思うの？」
Aはそう言うとカフェオレを飲んでいた国見に問いかけた。国見はその端正な顔立ちを歪めるとポツリポツリと話し始めた。
「…俺、元々はさシルバーだった」
「え、そうなの？」
「山口は知らないでしょ。俺は中学からここに通ってたんだから」
中学の頃に俺はブロンズから始まったけど影山はブロンズじゃなくシルバーからだった。影山は大手スポーツ商品専門のメーカーの跡取り息子でさ、この学年の中でも上納金がトップにくい込むくらいの金持ち。
一緒につるんでたりしてたんだけどさ、なんか二年のあたりからあいつ変にギャンブルにはまりだして勝利に、勝つことに執着しだしたんだよ。周りなんて顧みず強いものがいればどんなギャンブルでも受け入れて勝って。
クラスの奴らもみんな影山の従順な駒みたいになり始めてさ
なんかその時思ったんだよね・・・・・
なんでクラスメイトから金を巻き上げるんだって
この学園はおかしい。
狂っているって
「だから俺は影山とつるむのやめた。そっからは基本ギャンブルには関わらないようにしてた。」
「・・・・・」
「ギャンブルしなけりゃポチになることもない。でも俺は・・・・・あいつの駒に一度なった。俺も・・・ポチになった。未だにその時の傷は残ってる・・・・・」
山「え？」
「俺、右手に少し麻痺残ってんの」
今はこうして日常生活に不便はないけど・・・・という国見には俺も、Aっちも言葉を失った。
「だから忠告、あいつとだけはギャンブルすんな」
「・・・・・」
「影山も・・・・・だけどさ・・・・・生徒会は絶対にやったらいけない」
そう言うと国見は辛そうに顔を歪め言葉を吐きだした。
「あいつみたいに・・・・・犠牲になって欲しくない。」
「・・・・・・？」
＿＿＿国見!!俺こんなのおかしいと思うんだ!
＿＿＿＿でも＿＿＿＿そんなこと言ったって
＿＿＿＿＿勝てばいいんだろ？あいつぶっ潰してやる
＿＿＿＿＿嘘だろ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿やめてくれっ
＿＿＿＿＿国見ったすけて
「あんたは・・・・・そいつと似てるんだよ・・・・その目が」
「・・・・・それは無理なお願いね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あさぽん | 作成日時：2016年6月9日 23時
