愛しくて、可愛い、俺たちの妹。【ONE PIECE】

9日目 ページ9

マルコお兄ちゃんの膝の上で、本を読んでいるとなァ、と声をかけられた。

｢どうしたの、マルコお兄ちゃん。｣

｢Aは、俺たちとずっと一緒だよな？｣

不安そうに私を見つめるマルコお兄ちゃんの頬に、手を添える。
そんな手に、マルコお兄ちゃんは頬を寄せた。

｢もち、｣

ここで、この間バギーに言われた言葉を思い出した。

“お前たちならやり直せるさ”

もし、やり直そうとするならば。
もし、前みたいな兄弟に戻ろうとするならば。

ここで、頷いてはいけない。

｢A？｣

｢…いつかは、お別れしなきゃいけない。｣

｢Aと…別れる…？｣

｢そう。でも、だからこそ、今は一緒に…｣

｢無理だ。｣

私の手を掴み、乱暴にベットへ投げる。
いくら柔らかいベットでも、こんな風に投げられたら痛いに決まってる。

｢Aとは、決して離れねぇ。いや、離してやるもんか。例え、Aが死んでも見つけ出してやる。｣

｢マ、ルコ…お兄ちゃん…。｣

｢Aは、俺たちとずっと一緒だ。例え、俺たちからAが逃げても、地の果てまで追いかける。…Aが死んだら、｣

｢し、死んだら…？｣

｢皆で、Aを追いかける。Aのいない世界なんて、生きてる意味がねぇだろ？｣

やっぱり、駄目だよ。バギー。
やり直すだなんて、無理なんだ。

｢A、だからお前は生きなきゃ、な？お兄ちゃんの言うこと、聞けるだろ？｣

いつもの口癖が抜けたマルコお兄ちゃんは、いつもより狂気的に笑った。

｢俺たちは、永遠に一緒だ。｣

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