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続き ページ13

「あれ?冨岡さん、文通ですか?」

蟲柱胡蝶しのぶは、色恋だのなんだのを一切見せない冨岡が、文通をしているのを疑問に思った。

そうであろう、だって彼は初恋なのだから。



「違う、報告だ。」

「どうして、嘘をつくんですか?だって、ただの報告に三時間もかけませんよね?ねぇねぇ?」

しまったと、冨岡は頭を抱えた。
一番面倒な奴に、片思いの相手Aとの文通(表向きは報告であるが)がバレてしまった。

「……。」

「また、だんまりですか?それだから、皆に嫌われるんですよ?」

「俺は、嫌われてない…。」

「ええ、Aちゃんを除いてですね。」

A。
その単語が出てきて、冨岡は胡蝶の方を見る。
物凄い勢いで。

「何故、Aを…?」

「彼女、頻繁に怪我をするから蝶屋敷によく来るんですよ。」

「そんなに怪我をするのか…?」

「ええ。文通してるのに知らなかったんですか?」

胡蝶の言葉は、心にしみる。
確かに、それでは文通の意味が無いと。

「彼女、今日も蝶屋敷ですよ?って、行くの早くないですか……。」

胡蝶が呆れる程、冨岡は走り出していた。
しょうがないだろう、想い人がそんなに怪我をするなんて、心配以外の何物でもない。


「A!」

蝶屋敷につき、Aのいる病室を尋ねる。
そこには、本を読んでいたAがいた。

「冨岡さん…?どうしたんですか…?」

確かに、Aは尋常じゃない程の怪我を負っていた。

手足に限らず、頭まで包帯でぐるぐる。
顔にまで、怪我を負っている。

「何故、そんなに怪我をした…?」

「え、あ、ああ。私が弱いからですよ。」

微笑むAを見て、冨岡は嘘だと知っている。
炭治郎からも貰う手紙に、胡蝶程怪我をしている、とは聞かなかったが、彼女はよく人を庇っていると。

「頼む、俺の為に怪我をしないでくれ。」

「冨岡さん?」

「好きだ、怪我をするな。」

さらっと告白をしてきた冨岡に、Aは顔を真っ赤にしながら何度も頷いた。
その様子を見て、冨岡は満足そうに病室を出る。

勿論、告白したのには気付いていない。


そして、彼は数年後Aへと伝える言葉を口にする。

「お前がいないと、俺は駄目になってしまう。A、共に生きよう。」

西洋の服【宇髄天元】→←☆恋に落ちてしまった【冨岡義勇】



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青魔導師(スマホ) - 最&高だった。それで、前に調べ物してる時に知ったんだけど、母乳や◯液って血から作られるらしい。という事はつまり……しばらくは困らないね? (2019年12月17日 0時) (レス) id: ac185f7a00 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - またリクエストいいですか?夢主柱で夢主は煉獄と協力して伊黒実弥にドッキリをする。煉獄が血鬼術で耳が遠くなったと伊黒実弥に話す。伊黒実弥信じて他の柱達に煉獄が血鬼術にかかった事を話してしまう。お願いします。 (2019年12月16日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)
らむん(プロフ) - 美桜さん» いえ!こちらこそ、ありがとうございました! (2019年12月16日 4時) (レス) id: ff4d4c9823 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - らむんさん» ありがとうございます。煉獄の話良かったです。 (2019年12月14日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)
らむん(プロフ) - プッツンさせたいなぁ…とか、色々考えているので楽しみにしててくださいね!! (2019年10月21日 8時) (レス) id: ff4d4c9823 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らむん | 作成日時:2019年8月1日 2時

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