SUNFLOWER (ページ2)

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1話ページ2

ウィルターネ島とある家にて～

朝方マリンは新聞を取りに玄関へ行きその後リビングへ向かった。

「ちょっとマリンそこじゃまよ」

マリンが新聞をテーブルに置くと後ろから声がした。
シンプルなマリンのワンピースとは違い所々にフリルのついたワンピースを身につけた茶髪で顔にそばかすのついた少女(名をヘレナ)が強く肩をぶつけてきた

「いたっ、」

マリンは不意にもそう呟き横に退いた。

それが気に食わなかったらしくヘレナはわざとらしく肩を抑えて「いったーい...!!マリンったらひどい！！」などと声を上げた。

するとまもなく「ヘレナどうしたの？！」と叔母がリビングに駆け寄ってきた。

「叔母様マリンったらヘレナの肩に思いきりぶつかってきたのよ...!!ヘレナはただイスに座ろうとしただけなのにっ」

ヘレナはまるでマリンが自分に肩をぶつけてきたかのように言った。

それを聞いた叔母がマリンに歩み寄り頬を叩いた。

ﾊﾟﾁﾝｯ

乾いた音がしてマリンの頬が赤く腫れる。口内で血の味がした。

「引き取られてる身でなんて事するの...!!部屋に入ってらっしゃい！！」

叔母はそう怒鳴った。

「ごめんなさい叔母様」

マリンは謝罪をしたが叔母に手を引かれ部屋に閉じ込められた

ガチャリ

マリンは窓際へ向かった。
ここは大通りの一本手前に建ててある家だから遠くではあるが賑やかな街並みがみえるのであった。

(毎日毎日こき使われてヘレナが花瓶を割った時だって私のせいにされて叔母様にアイロンでお腹に火傷負わされた...3年もこんな生活してたからもう慣れちゃったけれどやっぱりもう一度普通の生活がしたい...ここを離れたいわ)

ふと窓の外を見るとそう遠くはない所でもふもふのぬいぐるみの様な白いクマがのそのそ歩いているのが見えた。

「...!!」

驚いたマリンがもう一度よく見てみるとやはりオレンジのツナギを着た白いクマが歩いていた。

「か、可愛い...」

マリンは白いクマに会いに行くことにした。ここは１階...閉じ込められている間窓から外出するなんてことなんてマリンは少なくはなかった。クローゼットから予備の靴を取り出し近所の人に見られないようにフード付きの白いマントを着用した。

窓から飛び降りマリンは大通りにでた。
大通りは旅人や商人で賑わっており背の低いマリンは前が見えないほどだった。ちらちら見える白クマの後ろを追った。