別れ ページ48
初めて見たかもしれない。
パパが私の前で涙を流したのを。
でも、私も同じ。
泣いた。
だってクロお姉ちゃんは、パパの為に居なくなってしまったから。
私は、自分の力を使って、京介の居場所を探すと、急いで彼の元に向かった。
「京介！！」
「来ると思ってたよ、姫。」
家からの近くの公園に彼はいた。
「クロお姉ちゃん居なくなっちゃったんだね。」
「それが彼女の望みさ。
これで、姫はこの先もあの保護者といれる。
もちろん、君の力も必要になるのだろうから、側にいてあげるといい。」
「京介は？」
「僕もそろそろ君とお別れをしないといけなくてね。」
「えっ？」
京介は悲しそうに笑って、私の元まで来るとしゃがんで私の頭を撫でる。
「短い間だったけど、楽しかったよ。」
「京介……」
「実はね、僕はこの世界の人間じゃないんだ。」
そこで聞かされた内容に私は驚く。
京介は元は別の世界の人で、そこで伊号というイルカが見せた予知に私が居たからこの世界に来たと言った。
今思えば、超能力ってすごいと思う。
異世界とも繋がれるなんて。
京介の世界にあるワープゲートの力が弱くなっていて、もうここに来ることができないかもしれない。
だから、最後のお別れをしに来たのだと。
「京介、あのね……ありがとう。」
京介をぎゅっと抱きしめて伝えると、彼は顔を赤くしていた。
「嬉しいな…Aの方から抱きしめてくれるなんて。」
そう言って、京介は私の頬を撫でる。
「元気でね、姫……」
それが、京介との最後の別れになった。
あれから、数年が経った。
私は今日、中学を卒業した。
小学校からの友達だったみみちゃんと一緒に椚ヶ丘中学を卒業し、そのまま高校にへと上がる。
また同じ学校だから、なんか卒業って実感はわかないけど……
家に帰って、パパに卒業証書を見せたら、今日はお寿司を作りますよと、おでこに鉢巻を巻いていた。
気合い入ってる！
学秀お兄ちゃんは、私の卒業に合わせて仕事を休んで家に帰って来ていたので、これからパパと一緒にお寿司を作るらしい。
どっちが上手に出来るか、勝負しようとしてる……
そして私はちょっと出かけて来ると伝えて、家を飛び出した。
學峯お兄さんを迎えに行く為に。
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江華 - 番外編も更新頑張ってください！ (2018年11月15日 21時) (
レス) id: fbe2f2b326 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - 江華さん» 完結はしましたが、本編で載せられなかったお話しがいくつかあるので、番外編を出したいとは思っていました。丁度お声を下さりありがとうございます！ (2018年11月15日 21時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - 江華さん» コメントありがとうございます。すいません、返信遅くなりました。最後まで読んで下さりありがとうございます。作者の励みになっております！ (2018年11月15日 21時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
江華 - 完結お疲れさまデーース！ これで完結、なんか寂しいです(泣) 、時間があれば番外編書いてくれますか？ (2018年11月14日 19時) (レス) id: fbe2f2b326 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - 江華さん» コメントありがとうございます。すいません、返信遅くなりました。スランプ気味で亀さん更新ですが、少しずつ更新出来るよう頑張っていきますので、応援宜しくお願いします。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2018年5月2日 23時
