ギフトをちょうだい ページ41
休暇が明けて、Aによるフレッドへのラブソングを捧げる日々が再開した。
「フレッド〜！ちゃんと歌練習してくれたかしら？
あなたと私でデュエットできるようにしたの！」
「あんなアホみたいな量歌えるわけないだろ！？」
フレッド宛てのプレゼントに括られていた５通のパンパンの手紙の他に、毎日毎日２.３通の____しかもパンパンに中身の詰まった手紙がフレッドの元へ届けられていた。
フクロウが可哀想だろうが！とフレッドは貰うたびに思った。
「お前も嫌なら届けなくていいんだぜ...途中で捨ててきちまえよ」と慈悲の思いでそう言うものの、フクロウは律儀に、そして丁寧に一つの皺も無く手紙を届けてくれたのであった。
一応手紙の封は開けてみるものの、おびただしい量の歌詞と音階にフレッドは時期早々に諦めていた。
どの手紙も、封を切ったもののすぐに諦めたと思われる痕がいくつもついている。フレッドは、「最初の一行でも読んだだけいいと思えよ...」と呆れた。実家の机の引き出しにはギチギチに手紙が詰まっている。
「俺ん家が手紙の重みで壊れたら君のせいだから」
「愛の重さで傾くなんて...ロマンチックじゃない？」
「そのロマンチックを求めたせいで俺の愛する我が家が瀕死なんだけど？」
その時フレッドはふと、Aからのオルゴールを思い出した。
枯れた白い薔薇が歌うオルゴール。
彼女の濡羽色の黒い髪とヴァイオレットの瞳とは程遠い色をした白薔薇だったが、その姿は確かにAを彷彿とさせた。
_____コイツは、プレゼント何もらったんだろ。
フレッドは少しだけ気になった。どうせ馬鹿みたいに分厚い本なんだろうな、とか俺に愛を囁く為の語彙力向上用の詩とかなんだろうなと思って、少しニヤリとして聞いた。
「なぁ汚れた眼鏡のお嬢さん」
「お嬢さん...！？やだキュンってしちゃった...」
「ンン゛...」
フレッドは自分の発言に後悔した後、
「クリスマスプレゼント、何もらったんだ？」
フレッドはAから飛び出す気持ち悪い解答が来ても大丈夫なように心構えをしながら、返事を待った。
しかしAからの返事は遅かった。_____否、いつもが早すぎるだけだが。
「んーん、もらってないわ。何もね。
でも大丈夫！私、あなたがいればそれで十分なの」
Aはウインクをして語尾にハートマークをつけて言った。
しかしフレッドは、汚れた眼鏡の向こう側が、少し悲しい目をしたことに気づいた。
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ちとせ(プロフ) - ちぢぶさん» レスにレス失礼します、ええー！ええー！すごくすごくすごく嬉しいです（ ; ; ）続編もとっても楽しみです☺︎ (2023年3月5日 11時) (
レス) @page50 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ちとせさん» わ〜！ありがとうございます〜！！是非これからも3人の物語を見守っててくださいませ...！私もちとせさんの作品を愛読させて頂いてます...！！大好きです...ﾍﾍ...^^*こちらこそ応援してます！更新頑張ります！ (2023年3月5日 9時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - コメント失礼します☺︎女の子とフレッドくんはもちろん、ジョージくんも可愛くてかっこよくて素敵です、みんな幸せになって〜〜の気持ちで読んでます（ ; ; ）これからも応援してます、すきです♡♡ (2023年3月4日 21時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - rapierさん» わー！ありがとうございます...！嬉しいです...更新頑張ります！ (2023年2月25日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
rapier(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです!応援してます‼︎ (2023年2月25日 19時) (レス) @page7 id: bda167fb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年2月18日 0時
