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4.胡蝶と冨岡。 ページ4

「結構かかりましたね。」

「そうだな。」



暖かな昼下がり、柱である胡蝶しのぶと冨岡義勇は本部で行われていた柱合会議を終え、屋敷から出るところだった。

2人は先日の那田蜘蛛山での一件について産屋敷に詳細を伝えるため柱合会議後もその場に残っていたが、他の柱たちは既に解散している。



「良いお天気ですね〜。」

「ああ。」


「もうそろそろで夏でしょうか。」

「そうだな。」




無口な冨岡との会話に慣れているのか、弾まない会話にも涼しい笑顔を浮かべている胡蝶。仏頂面の冨岡を見ても、特に動じずつまらなそうに欠伸をしただけだった。

会話が途切れたところで穏やかな沈黙が訪れて、砂利を踏む音だけが聞こえる。




「あれは……。」



ふと、冨岡が何かに気づいたように声を上げた。

胡蝶が釣られるように同じ方向を見ると、やがて嬉しそうに目を細めて足を止めた。



「「A…!」」



2人の視線の先には、可愛い部下の姿があった。

正門の前で風柱と楽しそうに談笑している。



想定外のAとの遭遇と、彼女の笑顔を見て思わず顔を見合わせてほっこりする2人。

一瞬声をかけようか迷ったが、不死川との会話がもう少しかかりそうだったのでその場で待つことにした。



「何故あの子が本部に…?」

「さあな。」

「確か今日は任務も無かったはずです。」

「そうなのか。」


ぼそぼそと言葉を交わしながら、2人の会話が終わるのを待つ冨岡と胡蝶。

数十メートル程離れてはいるが、会話が弾んでいるのは何となく分かった。

不死川の表情はこちらに背を向けているので分からないが、Aは笑顔で不死川の言葉に頷いている。度々、2人の笑い声が聞こえてきた。


…これは結構かかりそう、と確信した胡蝶と冨岡。





((…でも、不死川との会話が終わったらAに話しかけたい。そしてあわよくばどこかへ誘いたい。))







視線がかち合う冨岡と胡蝶。






この時、2人は悟った。







“こいつ、考えてることが自分と同じだな„


…となれば、先手必勝である。


 



ピリリとした空気が二人の間に流れた。






「(私/俺が先に話しかけないと…!)」





片足を後ろに引いて、戦闘態勢に入る2人。


固唾を飲んでAと不死川の会話の切れ目を待つ2人からは、今まで感じたことの無いような緊張感と殺気に包まれていた。

5.上司たち。→←3.塵も積もれば誤解となる



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美穂(プロフ) - こんばんは☆これからの更新楽しみにしてます♪ (2020年12月4日 0時) (レス) id: f672b2976e (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 我妻ライさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!がんばりますね( *´艸) (2020年11月6日 22時) (レス) id: e457bdd78b (このIDを非表示/違反報告)
我妻ライ - 面白いです!更新がんばってください!( ´∀`) (2020年11月6日 17時) (レス) id: 895c90ff24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 | 作成日時:2020年9月18日 22時

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