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三色団子が三本 ページ4






さっきまで自分を囲んでいたジャージ集団が全員、



倒れていた。



一人の男の周りに、円を描く様に。




「これは、貴方が……?」




みやびはそう問う。


それに対し、男は



「知らん。」



そう答えた



「で、貴様誰だ?」



今度は逆に、男がそう問う。



それを聞いたみやびは、慌てて倒れている人間の間を断りを入れながら通り、男のいる場所に向かって走った。



「わたくし、特進クラスの日下部みやびと申します。」



みやびは男の問いに対しそう答えた。


「特進?」



「なんだ、貴様も同じクラスメイトか。

俺は織田信長。」



「お、だ、のぶ、なが……とな?!」



どうやらクラスメイトだったらしい。


しかも、“織田信長”


歴史好きのみやびにとっては興奮案件だ。


そんなみやびの顔を見た信長は



「なんだ、その顔は。貴様うつけか?」



”うつけ“


それは織田信長の呼び名だ。




「うつけ……!!」



これは本気(マジ)で興奮案件だ。


一人興奮している様子を見た信長は引き気味に、「貴様、変な女だな。」と、言い立ち去ろうとした刹那。




「ちょっと、信長ァァァァァ!!置いて行かないで下さいよォォォォォォォォォォ!!!」




そう、浅葱色が特徴的な羽織りに身を包んだ少女が走って来た。




「貴様か。」



「貴様。じゃないですよ!!!!
私が食べてたお団子とったくせに、置いてくなんで酷いですよ!!!まったく……」




みやびはこの羽織りに見覚えがあった。



そう、“新撰組”だ。




「朝からニャーニャー騒ぐな。うつけが。」


「それを言うならガーガーです!!!
あと、私はうつけって名前ではありません!!」



いや、どちらも違う。ギャーギャーが正解である。


そんな二人の会話をぼうっと見ていると、少女がみやびの方を向いた。



「驚かせてしまってすみません。

私、沖田総司って言います!!よろしくお願いしますね!!」





“沖田総司”

新撰組一番隊隊長。
そして、新撰組の天才剣士と呼ばれた男の名だ。



「おき、た、そう、じ……とな?!」



沖田総司はそう反応したみやびに対し、




「貴方は、本当の私の事を、ご存知なのですね。」



沖田総司はそう笑みを浮かべながらそう言った。


みやびは不思議に思ったが、考えるのを辞めた。



織田信長はそんな二人の会話中、干し柿を口にしながら去って行った。



​───────

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シオン(プロフ) - キノノさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえて凄く嬉しいです!!色々忙しくて更新出来なくてごめんなさい。ご期待に応えられるよう、頑張ります!! (2022年9月2日 17時) (レス) id: d127d62635 (このIDを非表示/違反報告)
キノノ - 初コメ失礼します!新撰組の話ということなので見ました!ものすごく面白くて続きが気になります!学校などで忙しいと思いますので自分のペースで更新なさって下さい決して無理は禁物ですよ。これからも応援しています! (2022年9月2日 9時) (レス) @page1 id: 577b264aa0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トリケラトプス | 作者ホームページ:http   
作成日時:2022年8月29日 23時

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