女の子の日 ページ9
🤖「A〜もういい加減起きないと遅刻やぞ」
『んんー、』
🤖「なんか顔青白いけど体調悪い?」
『大丈夫、ちょっと寝不足なだけ』
🤖「ならいいけど。今日ダンス練習だけど大丈夫なん?体調悪くなったらすぐ言って」
『はーい』
🤖「絶対な」
『はーい!!』
🤖「はぁ…」
紅一点グループだとどうしても発生してしまう問題がいくつかあるけど、女の子の日は絶対に避けて通れないものだ。
私は元々貧血気味で、生理痛も酷いため生理中はほぼ死体。
今日は今回のタイトル曲 I LOVE YOUのダンス練習。
はぁ…私のせいで練習を遅らせる訳にはいかないから根性でやり過ごすしかなさそう。
ひーくんがこんなに心配してくれてるのは、メンバー確定からデビューまでの約1年間で何回も倒れかけたことがあったから。
あれは確かBOYのダンス練習の時だったかな…
あの頃はまだ誰も私の女の子の日事情(?)を知らなかったから心配で泣きかけた人がいたらしい。
🦔「A1人だけ遅れてる!もう一回始めから!」
『すみませ…っ、』
🐹「?!、危な、大丈夫?」
『ごめ、だいじょぶ…』
フラついて転びそうになったところをマシホオッパが支えてくれた。
🦔「Aしんどい?ちょっと休憩入れよっか」
スイッチが切れたみたいに練習室のソファーに寝っ転がるとマシホオッパが私の方に来た。
🐹「A、はいこれ、飲んどき」
マシホオッパの手には鉄分の入ったゼリー。
『ありがと…』
🐹「無理すんな、少し休んどく?」
『ううん、大丈夫、置いていかれたくない』
🐹「ダメそうだったらすぐ言って」
何度も釘を刺されたけど、休む選択肢は私の中にはなくて。
『やるしかない、あと2時間だよ、大丈夫大丈夫』と自分を奮い立たせて重い体を持ち上げた。
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作者名:空 | 作成日時:2024年2月13日 12時