箱推しなので箱ごと守ろうと思う 参【鬼滅の刃】

佰肆拾伍 ページ45

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『(終わる気配ねぇぞコレ)』



もっとああしろこうしろと叫びながら、そんなことを考える。



誰も攻撃を当ててくれない…このままじゃ終わらん………





かっこつけて


『全員でかかってこい(キラッ』

『私に木刀を当てるまで終わらねぇぞ(キラッ』


って言ったせいで、途中で辞めようにも辞められない。



いやわざと当てられるって手もあるがな…それだと示しがつかんじゃろ…………









そんなこんなで打ち合い開始から恐らく一時間は経ったのではないかというところで、視界の隅で何か白いものが動く気配を察知した。


アドレナリンドバドバ状態の脳が勝手に解析を始める。



『(ん？鏑丸か…？いや、違うなあれは…



…紙飛行機か…なんで？)』



すぃ〜っと、真っ直ぐこちらへ飛んでくる。大方、無一郎君が飛ばしたんだろうな。


ちらりと縁側に目を向けると、焦った表情の双子がこちらに駆け寄ろうとしていた。



……危ないな。



飛びかかってくる隊士達を避けて、紙飛行機を潰さないよう優しく掴んだ。




『そこまでッ！！時間切れだ！！』




私が叫んだ瞬間、隊士達は糸が切れたようにその場にへたり込んだ。相当息が上がっている。やっぱ体力無いですな……いや一時間ぶっ通しは長すぎたか…？



『お疲れ様、今日の稽古はお終いだよ』



木刀を点検し、傷んでいないか確かめる。


……うん、無事だな。さすが私の愛刀。




『…あぁ、はい、これ。打ち合い中に近づくのは危ないからやめようね』



双子に紙飛行機を手渡す。



有「……ごめん」

無「…ごめんね…？」


『うんうん、きちんと謝れて偉いね。これは二人で折ったのかい？』


無「うん…今までで一番長く飛んだんだ」


『そうなのか、あんな所まで真っ直ぐ飛ぶなんて凄いじゃないか』



ぽんぽんと二人の頭を撫でる。可愛い。



有「ぅわっ…やめろっ…」


『ふふっ、今度、私にも折り方を教えておくれよ』


無「うん、いいよ……へへ………」


有「…A、俺たちのこと甘やかしすぎじゃないか」


『んー？ふふっ、そんなことないよ』




そんなことあるよ！！！！！


可愛い子を可愛がらずどうすると言うんだ！


可愛がるしかないだろう！！！



嬉しそうに手の中の紙飛行機を見つめる無一郎くんをちらりと見る。




『……………』




…………はぁ〜〜〜〜。(感嘆)






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