箱推しなので箱ごと守ろうと思う 参【鬼滅の刃】

佰拾漆 ページ17

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「うるさいな。海中まで聞こえてきたぞ」


『………おや』





鬼が海面まで上がってきた。


初めて顔見たわ。なんかアレだね、海底で生きてますって感じ。あんま詳しくは言わんとくわ。






煉「見目の悪いやつだな！！」

『あっコラちょっと』



煉獄さん素直の暴力っていうのよそれ！



「……」



……ほら鬼さんも傷付いた顔してるじゃん！本人も気にしてんだよやっぱり！！





「…チッ、お前も殺してやる！」



『来るぞ…！構えろ！！』





怒った鬼が海中に潜り、勢いよく突進してくる。



標的は煉獄さんだ。




煉「…………」




だが煉獄さんは鬼を見据え、微動だにしない。




『…杏寿郎！？おい…！！』




そのまま攻撃を受け、波が私達の身体を大きく揺らした。









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『(うぇっ、また飲んだ…ペッ、)生きてるか！杏寿郎！』



煉「生きてるぞ！この通りだ！！」




……怪我はないようだ。




『何故避けなかった！』


煉「よもやっ、前にAに教わった肉体硬化をだな、たまにこうして実践しているんだ！！」


『あー、君、いや、まぁ確かに何事も経験とは言うが、だからって、駄目だろう、そんな、捨て身な、』


煉「むんっ！！！！」

『ゆるす！！！！』



そんなに堂々とされちゃこっちが折れるしかねぇべな！



「なっ、何故だッ！？確かに当たったはず…！！」

煉「あぁ、そうだな！良い攻撃だったぞ！！！」

「ならどうして生きてるッ！？」


煉「生きる者の力を侮ってはいけないということだ！学ぶには良い機会だっただろう！！来世で役立てるんだな！！」


「チッ…！クソ…もう一度…！！」


煉「よもや！そうはさせないぞ！！！」







再度海中に戻ろうとする鬼を、猛獣のような瞳が捉える。









＿＿＿＿炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天＿＿＿









力強く切り上げた。



単純な斬撃だが、速さ威力ともに陸上と勝るに劣らない質。





『(おぉ……一瞬海割れた…すげ…モーセやん)』




「クソっ…あつい、あつい…！あァァ……！！」




鬼は頸のあった部分を必死に掻きながら、文字通り海の藻屑となって消えていった。







『…やはり、どんな体勢からでも技を放てるのは君の強みだね』


煉「よもや！そう育てたのはAだろう！！」


『……おやおや』(嬉しい)


煉「そんなことより！

さっきの技の衝撃で舟を転覆させてしまった！！」



『………は？』





あ、ホントだ。






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