箱推しなので箱ごと守ろうと思う 参【鬼滅の刃】

佰弐拾捌 ページ28

.








お「いつもの羽織姿ではないのか。隊服でない姿を見るのは随分久しぶりだね、A」


『…やはり、着替えてきましょうか』


お「いいや、なんだか距離が近く感じられて嬉しいよ。そうだ、昔のように名前で呼んでみてくれないかい？」


『お館様ともあろうお方に、そのような不躾な真似は…』


お「おや、前は"耀哉くん"と呼んでくれていただろう？」



いやそれはお館様って気づかなかったからで……



お「私達は同い歳だからね。敬語も外してみよう」


『……無茶を仰る』


お「…駄目かい。なんだか寂しいね」


『はぁ…………




……それで、耀哉くん、本題は何だい？』


お「ふふふ、ありがとう、A。Aはそちらの話し方の方が落ち着くよ。


それで本題なんだが…実はもう一人、話したい子が居てね。Aよりも先に呼んだんだけれど、まだその子が到着していないんだ。Aは足が速いから時間を持て余してしまったね。そうだ、世間話でもしようか」


『…それは…なんだか申し訳ないね。もう少しゆるりと来ればよかった』



そうとは知らず全力疾走しちまったよ。



お「いやいや、こうして話す時間ができて私は嬉しいよ」


『そう言って頂けて光栄だな。この頃の体の調子はどうだい？』


お「あぁ、とても調子がいいよ。Aのおかげだね」


『…それはよかった』



そうよ、みんな忘れてるかもしんないけど私、例の血鬼術でお館様の延命に貢献してるのよ(多分)。




……うん、確かに、原作よりも痣の進行が遅いように見える。この調子なら失明はまだまだ先かな。




お「Aは…また瞳の水扶養の紅色が濃くなったんじゃないかい？」


『おや、そうかな？』


お「あぁ、相変わらず美しいけれど…何か、悪いことの兆しでないことを祈るよ」


『(ちょっとやめてそれフラグじゃないお館様？)

…視界にも体調にも何ら問題はないからね、きっと大丈夫だよ』





＿＿カァァァ！





鎹「胡蝶カナエ、マモナク到着致シマス！！！」







.

佰弐拾玖→←佰弐拾漆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す