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伍拾参 ページ3

·







鬼舞辻無惨side






甲斐甲斐しく埃をはたくこの女。


よく見れば瞳に水芙蓉が咲いている。



…芙蓉だ。最後に彼奴を見た数百年前も、瞳の中に同じものを見た。






無「お前、芙蓉という男を知っているな」


『おや、芙蓉と知り合いなのかい?』


無「質問に答えろ」


『おっと、そう怒らないでおくれよ…



…芙蓉さんには、十数年前にお世話になっていたよ』


無「…ほぉ…その瞳、芙蓉のものだろう?」


『う〜ん、これについては私もよくわからないんだ』


無「…そうか」



『……ところで鬼舞辻さん、君、鬼だろう。どうしてここへ来たんだい?』


無「…さぁな。お前にそれを教える義理はない」


『…君は釣れない事を言うね』





…彼奴は、私の呪いを自力で断ち切った。そのおかげで数百年もの間、彼奴の存在も何もかもがあやふやになってしまったのだ。

なんとも腹立たしい。




やっとその所在を掴めた私は、彼奴を直々に殺してやろうとこの地を訪れた。


…だがこの女の様子からするに、疾うに死んでいるな。どうやら無駄足だったようだ。






『君は鬼だね。わかるよ、当たり前だ。六年、彼と過ごした。鬼の気配がわからないわけがないだろう?




…まぁ、六年なんて、鬼舞辻さんにとっては瞬きのようなものなのかもしれないけれどね』


無「…私が怖くないのか」


『あれ、怖がった方がよかったかい?』





女がからかうようにくすくすと笑う。



不思議と不快ではなかった。



先と変わらず美しい笑みだ。






『私はね、鬼殺隊なんだ』


148字に及ぶ熟考と予測をバッサリ切られた無惨様「……それは気付かなかったな。しかし、だからなんだと言うのだ?ここで私を殺すとでも?」


『ふふっ、勘弁しておくれ、今日は刀は持ってきていないんだ。それに今日は、血を流したくない』


無「血を流したくない、か……だが、それにしてはやけに隙があるようだが?今すぐにでも殺せそうだ」


『でも君は私を殺さないだろう?』






当たり前のことを言うかのように、女は私を見上げた。






______





作者幸せ者過ぎた件。


読者様に恵まれてます私神様ありがとう…

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うさぎもち - 無一郎かわええ・・・ (8月5日 16時) (レス) @page47 id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
冰輪(プロフ) - 無惨のママみがつおい……w (8月1日 0時) (レス) @page27 id: 3dfd0d46a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてます最新頑張ってください応援しています (2021年5月21日 22時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
りぽE - 錆兔好き…。 なんでこんなイケメンなん??錆兔と義勇さんに攻められたらやべぇな (2020年6月10日 16時) (レス) id: 15686f771a (このIDを非表示/違反報告)
桃綺薇(プロフ) - 鯖兎に惚れた…… (2020年4月20日 18時) (レス) id: 3e7a0f8c20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月18日 22時

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