箱推しなので箱ごと守ろうと思う 弐【鬼滅の刃】

伍拾弐 ページ2

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着物を汚すとおじさんに殺されそうなので、細心の注意を払って山を昇った。




昔はこの道もゼェゼェハアハア言いながら登ってたんだよなぁ…今じゃ逆立ちでも昔より速く登れる勢いだもんなぁ……これ喜んでいいのかなぁ……







……お、小屋っぽいの見えてきた。もうこんなとこまで来たのか。






…………って


『(うっわぁ蜘蛛の巣すんご……)』




まぁそりゃそうだよなぁ。ここ掃除しに来る人なんて居ないし。町の人もこの小屋の場所は知らんだろうし。てか普通ここまで来れんわ。



でも思ってた以上に劣化が進んでるなぁ。住む人が居ないとこんなに違うのか……今にも崩れそう。


埃だらけだろうな〜入りたくないなぁ〜なんて思いながらゆっくりと扉を開けると




『(ヒッ！！！！！)』





人いた。え？住んでたの？え？


私さっき、人の住まいに対して「今にも崩れそう」て言ったの？え？ごめん？？





あっ違う人じゃない鬼だ！鬼の匂いする！！






『…………あ、あの…？』





シルエットがゆっくりとこちらを振り向いた。






無「………(…美しい女だ…稀血か……何故あんなに着飾っているんだ？)」




鬼の始祖様いらっしゃってた。えっなんでいるのっ。



って無惨様、埃だらけじゃん…！



埃だらけの小屋の中に扉締め切って立ってるってどゆこと？アナタ気管大丈夫？いけてる？




『あの……？もしもし？』


無「……(下駄を脱いで、裸足でここまで登ってきたのか……だが着物が全く汚れていない。山登りに慣れているのか、なら狩人か何かの家の子だろうか)」


『もしもーし』


無「(何かから逃げているのか？鬼か？いや、ここらに鬼の気配はない……」


『もっしもっし』


無「(だとしたら、見合いか何かを抜け出してきたんだろうか…)」


『もそそもそそもっそもそ』


無「(だとしたら合点がいくな…)おい女』


『ッふぁい(やべっ無意識にふざけてたッ)』


無「…名は」


『きbッAAだよ』



あっぶねぇー！なんで今鬼舞辻って言おうとした！？



無「…そうか。私は鬼舞辻無惨だ」




わぁお無惨様が自己紹介した！！存じ上げてるよ！！！






『…鬼舞辻さん？君、埃だらけじゃないか。一度外に出よう？』





素直に上のスーツを脱いだので、埃をはたく。


ひぇ〜見ればわかる〜お高いやつじゃ〜ん…流石ファンションリーダーだな無惨様…




『はいどうぞ。ほら、その帽子も…』


無「あ、あぁ…」






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