箱推しなので箱ごと守ろうと思う 弐【鬼滅の刃】

漆拾陸 ページ26

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『もぐもぐ……




まったく、(確かに逆ハーを目指してはいるが)あんなふうに甘いのは不慣れなんだよやめておくれっ！



………もぐもぐ………うまぁ……』


無「ふっ美味いか。まだあるぞ、遠慮なく食べろ」





無惨様に頭を撫でられながら、宥められながら、ご飯を食べております。





えぇ、ご飯を食べております。





再生するにはその分ご飯を食べなきゃいけないと伝えると、城を出て高級料理店の個室にすぐさま連れて行ってくれました。


絶賛奢られ中です。




『……んぅ〜……刺身が舌の上でとろける……


これめちゃくちゃおいひいよ無惨さん……ほら、あーん…』



無「私は、………いや、頂こう」



『あーん…………ほら、噛まなくても溶けてくでしょ…？美味しいでしょ……？』


無「あぁ…美味いな」


『……ふふっ………もぐもぐ……うまぁぁあ…』




また無惨さんが私の頭を撫でる。


なんか機嫌いいな、無惨さん。いうて私も良いけど。美味しいもの食べて機嫌が良くならない方がおかしいもんね！




あれ、鬼って普通の食べ物食べれるんだっけ…




……まぁいっか。(適当)




無「……そうだ、お前にこれを返そう」


『……もぐもぐ……うん？あっ、私の簪…』


無「あぁ、以前貰ったままだったからな」


『(貰ったっていうか…盗られたんだけどな……)』


無「後ろを向け。結ってやろう」





向けと言っておきながら、無理矢理私の体を動かす無惨様。全体的に強引です。


まだ私が食べてる途中でしょうがッ！！





無「…お前の髪は美しいな。絹糸のようだ……」


『そうかい？ありがとう』


無「随分と長いが…切らないのか？」


『う〜ん、長い方が(風に靡いて雰囲気良い感じになるから)好きなんだよ』


無「そうか…毛先も少しも傷んでいないな」


『そういう無惨さんだって、綺麗な髪じゃないか』


無「……ふっ、お前ほどではないな」


『肌も綺麗だね、保湿とかしてるのかい？』


無「……鬼にそんなものは要らない。それに、私は姿を変えることだってできる。

お前が今見ているこの姿は、本当の私ではないかもしれないな？」


『う〜ん？でも今見ているのも無惨さんなんだから姿が何であれ、貴方であることに変わりはないよ？』


無「……まぁ、そうだな。



さて、そろそろ帰ろうか」


『えっ、まだ全部食べ終えてないよ！』


無「まだ満足していないのか？なら明日も連れてきてやる。だから今日は帰るぞ」






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