参拾弐 ページ32
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今日も今日とてお仕事です。
あ、雑用じゃないよ、鬼狩りの方。本業の方よ。
烏くんから今回は合同任務と聞き、鬼が出るという街に着いたはいいものの、細かい待ち合わせ場所を指定していなかったので現在烏くんに頼んで呼びに行ってもらっている。
ほぇー、仲良くなれたらいいなー。
そんな私は今、甘味処で羊羹を屠っている。
『…もぐもぐ……うまぁ…』
邪魔なのでお面は外した。
美味しそうに食べるねと店のご主人に言われ、美味しいんだから当たり前と言うと羊羹をもうひとつサービスしてくれた。最高かよご主人。
そんなこんなで二つ目の羊羹も食べ終え、ふい〜っと余韻に浸っているとトントンと肩を叩かれる。
おっ、己の子かな?
冨「……………A、か…………?」
『………………どうも…』
なんとここで二年ぶりの再会です。
『…今日はよろしくね』
冨「…………………よろしく頼む」
義勇くん改め、冨岡サン。
立派に、無口に、育っておりました。
_______
冨「(Aの顔は初めて見たな…美しい顔だ………それに、最終選別にいたからてっきり同期だと思っていたが……まさか上司とは…)初めて知った」
『?…あー、私の顔かい?そうか、二年前は面を付けっぱなしだったからね』
冨「(あぁそうだ、あれから錆兎にAの顔立ちを尋ねてみても、)何も教えてくれなかった」
『ん?何をだい?』
冨「(そういえば、錆兎はつい先日)
『…………?
…あっ、錆兎かい?丙になったのか』
冨「(それに比べて俺は…まだ己だ。やはり俺は)未熟だ。(剣士は向いていないのかもしれない)」
『………………?
……あっ、義勇くんがってことかい?それはないよ』
義「…………………」
『…………………』
義「………………………」
いや無理すぎんか???鬼畜ゲーじゃんなにこれ。
冨岡さんの表情一切変わらないし。
…いやいやいやなんのこれしきよ。私はまだ諦めない。
………とりあえず。
『鬼による被害は夜だけでなく昼も生じている。路地裏で、だ。私は聴き込みをしてくるね。君は、見廻りをしてくれるかい?』
義「わかった」
なんかちょっと気まずいので任務始めちゃいます。
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Kさん - なんかこの作品のおかげで小芭内のこと好きになったわ.....この作品好きぃぃ!! (6月14日 20時) (レス) @page36 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2022年11月5日 11時) (レス) @page14 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
カド松(プロフ) - 彼女、気づいたら痣だらけになってそう (2020年11月14日 19時) (レス) id: 8d052b9284 (このIDを非表示/違反報告)
咲拉(プロフ) - お返事ありがとございます!M2様の文は個性豊かで面白い所も皆様に刺さるポイントだと思っています。これからもM2様らしいコミカルさも折り込まれた作風を楽しみにしています!真摯に対応して頂いてありがとございました。今も大変かと思いますが、体調気を付けて下さい。 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 94dbf7702a (このIDを非表示/違反報告)
M2(プロフ) - 咲拉さん» 読み返してみると結構拙い文が多いですね…申し訳ないです。今度リメイクしてみようと思います!有難く参考にさせていただきますね! (2020年4月21日 0時) (レス) id: ca371dd3e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月11日 13時